6あたしはきっと、どこかで覚悟していたのだろう。この人とならこうなっても構わない。いや、こうなることを期待して……、もっと言うなら、こうして欲しかったのかもしれない。だって、バスを降りれば二人はお別れ、もう会うこともないのだから……。みどりさんはあたしの上半身を裸にすると、自分とあたしの席のリクライニングを倒した。そして添い寝するようにあたしの方を向いて横たわった。あたし達の後ろはバスの一番後ろの席に...