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あなたの燃える手で

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囁く家の眠れる少女


舌を絡める美穂と美琴を、あんず "ジッ" と見ていた。しかしそれがあんず
の記憶には残るコトはない。

長いキスが終わると、美穂はあんずの催眠を解いた。
するとあんずは元の元気なあんずに戻った。
「先生、あたしなんにも覚えてないんだけどぉ、少しは眠れるかなぁ?」
「そうねぇ、さすがに一回だけじゃねぇ」
あんずは次回の予約をすると帰って行った。
美琴はあんずを見送ると玄関の鍵を掛け、2階に上がって美穂の寝室に入っ
た。

花町催眠クリニックの一階は診察関係。二階は美穂のプライベートな自宅と
して使っている。間取り的には、6畳の美穂の寝室、休憩室代わりの8畳の
和室。そしてとバルコニーのある8畳の部屋がある。

あんずの診察を終えた美穂は、一足先に寝室に来ていた。
上着を脱ぎ、ズボン脱いだ時、後ろでドアが "カチャリ" と開き、美琴が姿
を見せた。
「相変わらずスタイルいいですね、センセ」
美琴はシャツのボタンを上から外し始めた。
「そう? あたし昔から太ったコトないのよねぇ」
「いいですねぇ~、羨ましいです、ホントに……」
ボタンを外し終えると、シャツを脱ぎベッド横のカゴに入れた。
「あらっ、あなただって、そんな太ってるってほどじゃないでしょう?」
「でもぉ、やっぱりスラリとした体型は憧れますよぉ」
スカートを脱ぐとそれもカゴに入れる。
「脚だってキレイじゃない」
「そんなコトないですよぉ。お腹だって脂肪がダブついて……」
そう言いいながらパンストを片足ずつ脱いでいく。
「催眠術で痩せるのは……、難しいかもね」
「そうですよねぇ~、わかってるんですけどねぇ~」
「いいじゃない。そんなに気にする程じゃないわよ。そんなコトより……」

ブラとパンティだけになった美穂は、ベッドのサイドテーブルに置いてあっ
た、涙型のガラス玉に繋がった細い鎖を摘み上げた。
美穂はそれをユラユラと揺らしながら、美琴と目を合わせた。
「それじゃ、いいわね」
「はい。お願いします……」
全て承知と言わんばかりに、美琴はうなづきながら返事をした。
美穂は鎖にブラ下がったガラス玉を回転させ、美琴はそれを見つめ続けた。
細い鎖を捻りながらガラス玉は回転する。やがてそれが止まると、今度は鎖
の捩れを戻すように逆回転を始めた。そのころにはもう、美琴は深い霧の中
を彷徨っていた。
「美琴、美琴……」
遠くで美穂の声がする。声のする方に歩いて行くと徐々に霧が晴れ、やがて
美穂の座るベッドへと辿り着いたのだった。

「美琴、服を脱いで丸裸になりなさい」
「えっ? 丸裸? そんなの恥ずかしいです」
しかし美琴の両手は、手際よくシャツのボタンを外し始める。
「いやっ、いやっ、脱ぎたくない。脱ぎたくないのぉ」
しかしそんな美琴を嘲笑うように、両手はまるで他人の手のようにいうコト
をきいてくれないのだった。

「いやっ、待って、待って、チョット待ってっ」


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女が女をじっくりと、生殺しのまま犯していく。その責めに喘ぎ仰け反る体。それは終わり無き苦痛と快楽の序曲。     
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更新日:日・水・土