2ntブログ

あなたの燃える手で

Welcome to my blog

マリアと響子

17 
アマデウスの定休日。響子はマリアの家に遊びに行った。
マリアの家と言ってもそれは、マリアがメイドとして働いている女社長
氷見川麗子の家だ。その大きさは家というよりは、館と言ったほうがいいか
もしれない。それほどに大きい。
その全貌を眺めながら、インターホンを押した響子をマリアが出迎えた。

「ヘェ~、大きな家だねぇ、マリア」
「そうでしょう。あたしも最初に来た時にはビックリしたもん」
「さぁ、どうぞ、入って入って……」
「うん。お邪魔しまぁ~す」
響子はリビングに通され、綺麗な水色のソファに腰掛けた。
「へぇ~、なんかオシャレぇ」
すると二階にいた麗子がリビングにやってきた。
「あらぁ、響子ちゃん。いらっしゃい」
「あっ、麗子さん。こんにちは、お邪魔してます」
「こんにちは。今日はマリアに?」
「はい、お呼ばれしまして……」
麗子が近づくと香水だろうか、フワリとした花の香りが鼻腔をくすぐる。
「あらっ、そうなのぉ~。響子ちゃん、マリアのこと可愛がってあげてね」
「可愛がって……? あっ、はぁ、はい……」
響子は少しキョトンとした顔で返事をした。

「響子ぉ~、アイスコーヒー入ったよぉ~」
「なんかいつもと逆だね、マリアがコーヒー運んでくるなんて」
「そういえばそうだねぇ、気が付かなかった」
「それじゃ、マリア、あたし部屋にいるから」
「はい、いつでもお呼びください」
「響子ちゃん、ゆっくりしてってね」
「あっ、はい……」
すると麗子は二階へと上がっていった。
「ねぇ、あたしの部屋行く?」
「うん」
麗子の後を追うように、二人も階段を上がっていった。
「麗子様のお部屋はあっち、あたしの部屋はこっち」
マリアは独り言のように言うと、自室へと響子を招き入れた。

「へぇ~、これがマリアの部屋かぁ~。意外とさっぱりしてるんだね」
「そうぉ?」
「うん、もっとぬいぐるみとか一杯あるのかと思った。机と化粧台と、本棚
とベッド、それにテレビかぁ」
「うん。特別推しのキャラがいるわけでもないし……、ぬいぐるみとかは、
あんまり買わないかなぁ~」
「ふぅ~ん、そうなんだぁ~」
響子は取り敢えずと言った感じでベッドに腰掛けた。
「あれっ? ベッドいい匂いするね」
「そ、そう? 部屋でたまにアロマ焚くから、その匂いじゃない?」
何故かマリアはちょっと慌てた感じだ。
そして気がついた。この匂いって、さっき麗子さんから香っていた、あの花
の香りと同じだ。
「ねぇ、アリア。マリアのベッドから麗子さんと同じ香りがするよ」
「えぇ、それはつまりぃ、あのぅ、そのぅ、ほらっ、あれだよ、ねっ……」
「あれって、なにかなぁ~? マリア……。

響子はちょっと意地悪な目で、マリアを見つめた。


Comments 0

Leave a reply

About this site
女が女をじっくりと、生殺しのまま犯していく。その責めに喘ぎ仰け反る体。それは終わり無き苦痛と快楽の序曲。     
About me
誠に恐縮ですが、不適切と思われるコメント・トラックバック、または商業サイトは、削除させていただくことがあります。

更新日:日・水・土