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あなたの燃える手で

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感悶寺 奥の院

二十二
「色魔を封じたところで、次の修業に移りましょうか……。
「次の修業……?」
「えぇ、次の修業は不浄焼です」
「不浄焼……? ですか?」
「そうです。不浄焼とは、簡単に言えば、お灸と線香を使って淫魔を焼炙り苦
しめるのです」
「それって……」
「当然焼かれるのは美鈴さん自身になりますが……。大丈夫、跡が残るような
ことはありませんから」
「でもお線香って、火が点いているんじゃ」
「そうですよ。でも熱いのはほんの一瞬、堪えられないことはありませんよ」
「でも、なんか怖いです……」
しかし、そう言っている美鈴の後ろでは、花壺が1本の線香に火を点けてい
た。そしてその妖しげな香りを放つ線香を夢天に渡すと、美鈴の後ろに回り込
んだ。


蔵の中に少しずつ満ちていく線香の香りが、あたしの鼻にも届いています。
1本の線香を持ち、あたしの正面に立ったった夢天さんは、なにやら嗤ってい
るようにも見えます。
すると花壺さんとと濡菊さんが、あたしの後ろにピッタリと密着するように立
ったのです。
両手を吊られ、片足も吊られたあたしは、大分安定しました。しかしそれはそ
の場から動けない、逃げられないことを意味していました。
つまり、夢天さんの持つ線香から逃げられないということです。元々縛られた
身ではあるにせよ、あらためて動けないように押さえ込まれ、あたしの胸はド
キドキが止まりません。
でもこのドキドキの正体はなんでしょう? 恐怖? それとも……期待?

「さぁ、それでは、不浄焼を始めますよ」
そう言うと、夢天さんはニッコリと嗤ったのです。そして火の点いた線香を持
って、あたしに近づきました。
「ふふふっ、色魔が宿りやすい場所、それは敏感なところです」
「えっ……」
「美鈴さんの感じる場所。もっと言うなら……、美鈴さんの性感帯こそが色魔
の宿る場所なのです。」
「そ、そうなんですか……」
「そうですよ。例えばここ」
そう言った夢天さんの持った線香が、あたしの乳首に近づけられました。
「あっ、いやっ」
「修業ですよ」
「でも、でも……」
「ほらっ」
「あっ、熱っ……」
そして線香があたしの乳首に触れ、そして離れました。
それは一瞬の出来事でしたが、痛みにも似た確実な熱さを残していきました。
そして一息遅れて、ジンジンと疼き始めるのです。
「どうです? これが不浄焼です」
「あ、熱いです」
「それはそうでしょう。なにしろ焼かれるのですから。熱くないわけがありま
せん。でも今のは説明上焼いたに過ぎません。本当の不浄焼はこれからです」
「えっ、本当の……」
「そうです」
そしてまた、夢天さんがニヤリと嗤ったのです。

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女が女をじっくりと、生殺しのまま犯していく。その責めに喘ぎ仰け反る体。それは終わり無き苦痛と快楽の序曲。     
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更新日:日・水・土