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あなたの燃える手で

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ピエロの方程式


「あらっ、どうしたの? 期末試験も終わったのに……」
陸上部であるミサキは、本来試験が終われば部活動に復帰するハズだが、今日
は体調がすぐれず教室で休んでいた。
サラはそんなミサキを廊下から見つけ、教室に入ってきて声を掛けたのだ。
「あっ、サラ先生」
サラはミサキの隣の席、彼女の真正面に足を組んで腰掛けた。膝上のスカート
を履いていたサラの脚は、座ったことで太腿がかなり露出した。
「何だか熱があるみたいで……」
「あらっ、大丈夫?」
サラはミサキの額に掌を当てた。
「うぅ~ん、確かにチョット熱いわねぇ」
「期末試験で部活も1週間休んでたから、疲れてないハズなんですケド……」
「ストレスが溜まったんじゃないかしら? あなたの場合はお父様のコトと
か、色々あったんだし……」
「えぇ、でも……。もう1ヶ月経ちますし」
「あらっ、それくらいの時に出るものよ……。疲れって」
「そうなんですか?」
「そうよ。保健室行く?」
「いえっ、そんな。大丈夫ですよ。チョット熱が出ただけですから。さすがに
部活はやすみますケド……。それに今だってチョット休んでただけですから」
「そう? だったら早く帰って寝なさい。その方がイイわよ」
「はい、そうですよね。帰ります」
そう言ってミサキが立ち上がった瞬間、彼女がフラッと傾いた。目眩を起こし
たミサキはバランスを崩し、そのままサラへと体を預けた。
「あっ、危ない」
ミサキはとっさに両手を出したサラの腕に抱えられた。
「もうホントに大丈夫? 何だか心配だわ」
「すいません。何だかさっきより、熱が上がってるかも……」
「取り敢えず保健室で熱計りましょう」
「えっ?」
「それであんまりあるようだったら、先生が車で送って上げるわ」
「いいんですか? そんな、何か悪いです」
「熱出して苦しんでる生徒ほっといて帰れないでしょう」
「すいません」
「さっ、取り敢えず保健室行きましょう」
サラはミサキに肩を貸すように立ち上がらせた。
「ほらっ、携帯忘れないでよ」
「あっ、はい」
ミサキは、茶色いクマのストラップの付いた携帯をポケットに入れた。


それから3日後の放課後。
この時間になると帰る生徒は帰り、残っている生徒は部活動で、屋上に来る人
間は誰もいない。
そんな時間、ミサキは1人屋上から校庭を見下ろしていた。
校庭の中央では陸上部がトラックを走り、遠くではテニスポールを打つ音が聞
こえる。

「ミサキちゃん」
「あっ、サラ先生……」
ミサキは振り返ると、ペコリと頭を下げた。
「あっ、あのぅ、この間は保健室に……、どうもありがとうございました」
「もう治った?」
「はい、でも部活は顧問の先生が、今週いっぱいは休めって」
「あらっ、そうなの。でも良かったわ、治って……」
サラはミサキの横に立つと、少し低い彼女の肩に腕を回した。

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女が女をじっくりと、生殺しのまま犯していく。その責めに喘ぎ仰け反る体。それは終わり無き苦痛と快楽の序曲。     
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更新日:日・水・土