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あなたの燃える手で

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御令嬢妄想奇譚

【4】
「ただいまぁ~」
あたしはいつもと同じように言いました。それは全くの演技でしたが、我なが
ら上手く言えたと思いました。
すると少し遅れて、エプロン姿の佐智枝さんが奥から姿を現しました。
「お帰りなさいませ、絢音お嬢様……。今日は少しお早いですね」
佐智枝さんは少し慌てた様子で、髪やエプロンを触っています。
「そう? 最近体調が良いからかしら……。何だか歩いたら喉が渇いたわ」
「はい、何かお飲み物をお持ち致しましょうか?」
「そうね、コーヒーにして……」
「はい、それではお部屋にお持ちします」
「いつも悪いわね」
「そんな、とんでもございません」
「梓先生は……?」
「はい、今日はもうお見えです。今お風呂に入っておられます」
佐智枝さんは、ココに住み込みで働いてもらっているお手伝いさんですが、
梓先生は通いで来てもらっている家庭教師なのです。
先生には土日を除いて毎日、日によって、或いはあたしの体調によっても替わ
りますが、基本的に1日5時間ほどの授業を受けています。
そうして長年お付き合いをしている梓先生が、この屋敷のお風呂を借りるコト
も珍しいコトではありませんでした。
「そう、それじゃコーヒーお願いね……」
「はい、かしこまりました」
佐智枝さんはそそくさと、その場を退散していきました。

あたしは2階にある自分の部屋に戻りました。
窓からは山肌をピンク色に染める山桜が見えます。でもあたしの頭の中は、
さっき見た女同士の行為が、焼き付いて離れません。
10分ほどすると、部屋のドアが2回ノックされました。いつもの佐智枝さん
の叩き方です。
「絢音お嬢様、コーヒーをお持ちしました」
「ありがとう……」
そう言いながらあたしはドアを開けました。そこにはトレイにコーヒーカッ
プとクッキーを載せた、佐智枝さんが立っていました。
その顔は数十分前まで、バスルームで浣腸されていたとは思えないほど澄まし
た顔です。
その顔を見て、あたしはチョット一言言ってやりたくなりました。
「ねぇ、佐智枝さん」
「はい」
「ウチに浣腸ってある?」
「は、はい? 浣腸でございますか?」
明らかに佐智枝さんが狼狽しています。それはそうでしょう。ほんの数十分前
まで自分がされていたのですから。
「うん。あたし最近、お通じが悪いみたいなんだけど、こういう時ってお浣腸
した方が良いのかしらって思って……」
「そ、それは……。まずは何かお薬をお飲みになってはいかがです?」
「そうね、これ以上酷くなるようならそうするわ」
佐智枝さんはコーヒーとクッキーを机に置くと、一礼してドアを閉めました。

1人になった部屋で、あたしはコーヒーを飲みながら考えました。
浣腸の苦しさや恥ずかしさは、一体どんな感じだろうと……。
なんとなく想像はつくものの、それはやはりしてみなければ判りません。
それも自分の意思の及ばない他人の手によって。強制的に、そして完璧に排泄
をコントロールされる。それこそが大切なのです。
でもそれには、あたし1人ではどうしようもないのです。

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女が女をじっくりと、生殺しのまま犯していく。その責めに喘ぎ仰け反る体。それは終わり無き苦痛と快楽の序曲。     
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更新日:日・水・土