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あなたの燃える手で

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白い魔女 2

19
冷たい北風が、銀杏の葉をどこへともなくさらってゆく。
この秋一番の冷え込みとなったこの日、冬香は2度目の来院をした。

「来てくれたのね、冬香」
「えぇ、やっぱり気になるし、あなたにも会いたくて……」
「ありがとう冬香。ねぇ、ここに入院しない? 学用患者ってことで」
「学用患者?」
真弓は用意しておいた、学用患者案内を冬香に見せた。そこには、『学用患者とは入院費、診察費、薬代などが免除される研究対象として治療される患者のことです。その期間内に行われる検査に対して、患者には拒否の自由は一切与えられません』とある。2枚目は契約書だ。冬香は全てに目を通した。
「何だか少し怖い感じね」
「大丈夫。冬香は何もしなくていいわ。ただ新薬をアナタの体で試したいの」
「新薬……?」
「えぇ、女性器に塗る軟膏。それを塗って経過を見るだけよ」
「それだけ? 期間はどれくらい?」
「最低1週間ね。またアソコを触ることになるけど……、いいわよね」
真弓の妖しい微笑みに、冬香の体にあの燃えるような羞恥に身悶える自分が蘇った。妖しいトキメキは、霧のように冬香を包み込んでいく。
「それでいつから……」
「あなたのスケジュール次第でいいわ」
「来月には演奏会があるし、早いほうがいいかも。3日後でどうかしら」
「いいわ。それじゃ受けてくるのね。突然のこの申し出を……」
「えぇ、やってみるわ」

冬香はその契約書にサインをした。
もう後戻りできない。冬香は妖しい沼に飲み込まれていく自分を感じていた。

3日後。PM 17:00
冬香は学用患者としてB棟4階、院長室の隣の個室に入院した。
院長室の隣であまり人も来ないしトイレも近い。そう言った意味では落ち着けそうな部屋だった。
部屋を中央で仕切るようにカーテンが付いており、その奥にベッドがある。
ベッドの脇にはサイドテーブルと椅子。そのテーブルの上には真弓が用意したCDデッキと、金色の毛のクマのぬいぐるみが置いてあった。

一通り部屋が片付いた1時間後、白衣を着た真弓が入ってきた。
冬香はパジャマ姿で、上半身をベッドから起こしている。
「この部屋、なかなか快適でしょ? ホテルのようにはいかないけどね」
「でもいい部屋だと思うわ。隣に真弓がいると思うと安心だし」
「これで自分のCDでも聞いたら」
真弓は片手をCDデッキに乗せた。
「そうね、それもいいかも、ありがとう。それにこのクマのぬいぐるみも。ねぇ真弓、あなたこんな趣味だったけ?」
壁に寄り掛かかったクマは、冬香を見つめるように足を投げ出している。
「うふっ。いいじゃない、可愛いでしょ。このクマちゃん」

真弓はクマの頭を撫でると窓のカーテンを閉め、冬香に向き直った。
「それじゃ早速……新薬を試させて貰うわ。下を全部脱いで」
「えっ? えぇ……」
冬香はパジャマとショーツをベッドの上で脱いだ。
真弓は冬香の上半身を寝かせると、膝を曲げさせその脚を開かせた。
「コレが新薬よ」
白衣のポケットから白い軟膏のチューブを取り出すと、それを指に絞り出し冬香に見せた。それは妖しい紫色の軟膏だった。

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女が女をじっくりと、生殺しのまま犯していく。その責めに喘ぎ仰け反る体。それは終わり無き苦痛と快楽の序曲。     
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更新日:日・水・土