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あなたの燃える手で

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白百合忍法帳

19
(慶安四年 七月十九日)

自分の命と引き替えに、蜜夜叉は全身から骨をも溶かす消化液を出した。
その途端、碧と接触している部分から白煙が立ち昇る。
「くっ! 蜜夜叉……」
「あたしが……あたしが、窒息するまでに……、お前も……溶けて、無く……なるよ……ぐあぁ~」
碧が首に食い込んだを髪一気に引き絞った。
「しかたがないねぇー!」

蜜夜叉の全身がビクンと突っ張ったように硬直したかと思うと、全身脱力したように床に伸びた。
蜜夜叉の頭の下から、血溜まりがゆっくりと広がっていく。
よく見れば、蜜夜叉の髪の中から黒い円錐形の塊が飛び出している。
それは碧が蜜夜叉の肉壺に入れた、束にした恥毛だった。
碧はその恥毛を尖らせ、槍の穂先と化した恥毛で、蜜夜叉の肉壺から頭までを
一気に貫いたのだった。

碧は立ち上がると、その足元に蜜夜叉を見下ろした。
その黒髪と恥毛が、元の長さに戻っていく。

「これが忍法 ”陰花槍” さ! 江戸っ子は気が短いんだ。溶けるまで待ってられないんだよ。もっとも、もう聞いちゃいないだろうけどねぇ」

碧は蜜夜叉の着物を探った。しかし薩摩の連判状は見つからなかった。

(慶安四年 七月二十日)

「鬼哭寺」で女が喘いでいる。
それは3人目の夜鷹、彼女は全裸で太い柱に縛られている。
責めている女は、碧が以前薩摩屋敷に入っていくところ目撃した尼だった。
尼は女から離れたところに座り、唇を尖らせているだけだが、夜鷹は首を仰け反らせ激しく悶え喘いでいる。
「あぁぁ~いいぃ、いいよぉ~、ねぇもっと、もっとしておくれぇ~」
夜鷹の股間からは透明な蜜が糸を引いて、床へと滴っている。
何かが夜鷹の肉豆を震わせているのだ。
口の形が変わり徐々に開いていくと、夜鷹の皮膚が波打ち始め、それは全身に及んでいった。
「あぁぁ~、あぁぁ~、いいぃ、いぃぃ~、逝くぅ、逝くぅ~あぁ逝くぅ~」
夜鷹が絶頂に達するその瞬間、尼は大きく息を吸い込み一気に吐き出した。
夜鷹の体が、一瞬で粉々にはじけ飛んだ。

(慶安四年 七月二十一日)

蜜夜叉を倒してから、二日目。
碧は引き続き、薩摩屋敷の監視を続けていた。
そしてようやくこの日の深夜、薩摩屋敷を後にする尼の姿を確認した。
尼は薩摩屋敷を出ると、鬼哭寺に向かって歩いていく。
「鬼哭寺? ここには何もなかった筈……?」
尼は辺りを警戒する様子もなく、鬼哭寺の本堂に入っていった。
碧も敷地内に入ると、石灯籠の影に身を寄せた。
そして中の様子をうかがおうと、石灯籠の影から顔を覗かせた時だった。
何の前触れもなく突然、石灯籠が砕け散ったのだ。石灯籠は根元から消し飛び、瓦礫と化したその姿を月明かりに晒している。
身を隠す物を失い立ちつくす碧の耳に、凛とした声が響いた。
「江戸のくノ一か……、我は薩摩のくノ一、如雷」
あの尼が、本堂の中からその姿を見せた。

日付は早、七月二十二日に変わろうとしていた。

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女が女をじっくりと、生殺しのまま犯していく。その責めに喘ぎ仰け反る体。それは終わり無き苦痛と快楽の序曲。     
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更新日:日・水・土