2ntブログ

あなたの燃える手で

Welcome to my blog

真夏の夜の宴


真夏のの宴


PROLOGU 
あたしは東京の証券会社でOLをしている『早見志保』といいます。
今年の夏休み、あたしはとあるアルプス方面へと旅行へ行ったのですが、そ
の時、山の中でとても不思議な出来事がありました。
夢? と言ってしまえばそれまでかもしれません。でもそれはとても現実味
を帯びていて、今でも夢とは思えないのです。

そんな不思議なお話を、今回はさせて頂きたいと思います。

1 
あたしは男性がダメです。どうしても生理的に受け付けなくて……。
早い話が、あたしはレズビアンなのです。物心ついた頃からずっとそうでし
た。あたしの中に男がいるわけではありません。女として女しか愛せないの
です。
そんなあたしが、三十路も半ばに近づいた今年、夏休みを利用して一人旅に
出ました。場所は青い山脈連なるアルプスです。
山登りが趣味なので、一通りの知識はあるつもりです。もちろん道具もそろ
っていますし、荷物も最小限に抑えました。

いざ入山すると、最初は緩やかだった斜面も、徐々に角度を増していきまし
た。道も険しくなり、大きな石が転がるような、歩きにくい道へと変わって
いったのです。
でも悪いことばかりではありません、東京では味わえないほど空気は美味し
く、上を見ればこれまた東京では見られない綺麗な青空が広がっています。
しかし、山の天気は変わりやすいといいますが、御多分に洩れず、青空はあ
っという間に灰色の雲に覆われたのです。吹き始めた風も、徐々に強まって
いきました。

もっと上まで行けば木々も減り、山小屋もあるハズなのですが、今あたしが
いる場所はまだ標高も低く、密林と言ってもいいほどの木々が生い茂ってい
るのです。
そしてとうとう雨が降り始めました。
そしてあたしは気がつきました。激しい雨に下を向いて歩いているうちに、
いつの間にか正規の道を外れ、全く違う道を歩いていたことを……。
振り返ってももう手遅れです。進んでもどうなるかわからず、戻るにして
も、戻りながらまた道を間違える可能性もあります。
途方に暮れたあたしは、とりあえず進むのをやめ、雨宿りできる場所を探そ
うと辺りを見回したのです。すると木々の枝のすき間に、一軒の大きな屋敷
を見つけたのです。
それはとても大きな屋敷で、どうしてこんなところに……、と思わずにはい
られない、それほどに大きい屋敷なのでした。

あたしは雨宿りに、その屋敷の軒下を借りました。
借りたといっても無断です。強まってくる雨に、庇のある窓の軒下にとりあ
    えず逃げ込んだのです。
    するとすぐに、あたしの後ろの窓が開いたのです。
「あらっ、どうしました?」
現れたのは50歳くらいの品の良い、俗に言う妙齢な女性でした。
「すいません、雨に降られてしまいまして、ここで雨宿り、いいですか?」
よく見ればその女性は、フリルのついた白いエプロンをしています。
「まぁ、そんなところで……。そこじゃ濡れてしまいますよ。中にお入りな
さいな。いま玄関を開けますから」
「えっ、でもぉ」
「いいんですよ。さっ、早く玄関へ.……」
「は、はいっ」
あたしは小走りで屋敷の正面へと回ったのです。そこには大きな扉があり、
すぐにそこが入り口だと知れました。そしてその扉はすぐに開きました。
中から先ほどの女性が、満面の笑みであたしを迎えてくれました。
「さっ、どうぞ……」
「本当にすみません。お邪魔します」
「遠慮なさらずに……、皆さんお待ちかねですよ」
「皆さん……?」

あたしは首を傾げながら靴を脱ぎ、その屋敷に一歩踏み込んだのです。


Comments 0

Leave a reply

About this site
女が女をじっくりと、生殺しのまま犯していく。その責めに喘ぎ仰け反る体。それは終わり無き苦痛と快楽の序曲。     
About me
誠に恐縮ですが、不適切と思われるコメント・トラックバック、または商業サイトは、削除させていただくことがあります。

更新日:日・水・土