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あなたの燃える手で

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惑星エメラルダス

🎄
数人が背後の気配に振り返ると、そこに10人ほどの異星人を目にするコトに
なった。

異星人に特に違和感は無かった。
何故なら彼らは、我々地球人と瓜二つだったからだ。あえて違和感を上げる
とすれば、それは肌の色がどこか緑掛かって見えるコトだった。そしてもう
一つ、何故か彼らは全員女だったのだ。
探査船アマテラスの乗組員12人が1箇所に集まると、彼ら、いや彼女らはそ
の12人を取り囲んだ。
「せ、船長……」
「落ち着け。まずは話しかけて……」
船長がそう言いかけた時、緑の幹から12本の太い蔓が伸びた。蔓は乗組員に
向かって伸びながら、先端をハエトリグサのように変化させ、12人をそれぞ
れ捕まえた。その間わずか1秒たらずだった。
「おい、待てっ、待ってくれ……」
「お願い、助けてっ」
緑の牢獄でそれぞれが叫ぶ。しかしそんな言葉が通じるのか通じないのか、
12人はそのまま緑の幹へと吸いこまれた。


あたしが目を覚ますと、隣で遥香さんがまだ眠っていた。
遥香さんはあたしの五つ先輩だから、今年33歳になるハズだ。
「遥香さん、遥香さん起きて、起きてください」
彼女の肩を揺り動かすと、彼女は無事に目を覚ましてくれた。
「あぁ、しずくぅ? ここは?」
「わかりません」
そう言うしかなかった。今あたし達は2人きりで "緑の部屋?" に監禁され
ていた。窓もドアもない緑一色の継ぎ目のない部屋は、一体どうやって運
ばれ、何処から出るのか、さっぱりわからないのだった。
そういうワケだから、10人の男性乗組員達がどこへ連れて行かれたのか、知
る由もない。
腕時計の針は、探査船が着陸してから1時間の経過を示していた。
「ねぇ、しずく。あたし達、どうなっちゃうんだろ?」
「さぁ、考えても始まりませんよ」
「地球にはもう帰れないのかな? ここに死ぬまで閉じ込められて……」
「もう遥香ってば、そんなに悲観的にならないで……」
「だって相手は宇宙人だよ。言葉だって気持ちだって、伝わるワケないよ」
「そんなっ……、友好的かも知れないじゃないですか」
「人喰い宇宙人かも知れないじゃない。そうよ、きっとあたし達を捕まえて
食べるつもりなのよ。あいつらにとって、あたしたちは牛や豚と一緒なんだ
わ。そうよっ、きっとそうよっ、そうに決まってる」
「もう、遥香さん落ち着いて……。とにかく一回落ち着きましょう」
「そうね、ごめんなさい」
それから暫しの沈黙が流れた。
やがて遥香さんがポツリと呟き出した。

「でもどうして男と女を分ける必要が……」
「そうですね。みんな一箇所に集めておいた方が監視しやすいと思いますケ
ド、ナニか都合があるんですかね……?」
「まぁ、考えてもしょうがないか……。ねぇ、ねぇしずく」
「はい?」
「こういうコトになっちゃったから言うけど……。あたしね……、あたし、
あなたのコト、ずっと……」
そう遥香さんが言った時だった。ナニもない緑の壁に音もなく縦一文字の傷
ができると、それが左右にパックリと開いたのだ。

ソコから出てきたのは、あたし達をココへ幽閉した宇宙人。いや、この星の
4人の住人だった。
肌が僅かに緑っぽいコトを除けば、ほとんど地球人と変わらぬ彼女らは、白
いレースのようなワンピースを着ていた。彼女らはあたしと先輩の両側に立
つと、二の腕を掴んだ。その力は思いのほか強く、とても抗えるものではな
かった。そんな状態であたし達は部屋から出た。
探査船から降りた時の地面、あの緑のフローリングよりは僅かに柔らかだろ
うか、あたしは同じような緑のフローリングの廊下を歩いていた。すぐ前に
は遥香さんが、同じように二の腕を掴まれ、連行されるように歩いている。

前を歩く3人が立ち止まると、緑の壁に傷ができ、左右にパックリと開い
た。そして遥香さんが強引にソコに押し込まれた。
「しずくっ、しずくぅ~」
「あぁ、遥香さぁ~ん」

遥香さんを押し込むと、二人の異星人も一緒に中へと消えた。遥香さんに続
いてあたしも、別の壁の傷に押し込まれた。


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女が女をじっくりと、生殺しのまま犯していく。その責めに喘ぎ仰け反る体。それは終わり無き苦痛と快楽の序曲。     
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更新日:日・水・土