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惑星エメラルダス


ークリスマススペシャルー

惑星エメラルダス

🎄 PROLOGU 
西暦3022年。
地球は爆発的な人口増加により、火星への移住を果たしていた。しかし資源
に乏しい火星では長期の生存は難しかった。
地球でも資源は枯渇し、人類はあと100年以内に絶滅の危機に瀕するとされ
ていた。
しかしそんな時、奇跡的に十万光年先に人間が移住可能な惑星が発見され
た。十万光年ならば、数回のワープで1ヶ月以内に到着できる。
ただちに "惑星探査船アマテラス" が、惑星の探査に向け打ち上げられた。

探査船アマテラスから惑星の画像が届いたのは、彼らが地球を離れて28日後
のコトだった。
そこには、緑一色の惑星が映し出されていた。
絶滅のカウントダウンの始まった人類にとっての希望の星。それは漆黒の宇
宙空間に浮かぶ、エメラルドのように見えた。
そしてその星は、『エメラルダス』と名付けられた。

🎄

「こちら惑星探査船アマテラス。かねてよりの座標に惑星を発見。ワープ航
跡と正確な座標位置を送る」
「了解。近藤船長、センター長の屋敷だ。現段階で分かる情報を頼む……」
「はい。星の直径は約1万3千kmで、ほぼ地球と同じです。惑星全面が緑色
に発光していますが、この色はなんらかの植物かと思われます。大気の存在
も確認されました。その素性は地球とほぼ同じ、いやむしろ現在の地球より
大気の状態は良いと言えるでしょう。あえて言うなら、人間に汚染される前
の地球といったところです」
「着陸地点はどうだ。どこか着陸できそうなトコロはあるのか……?」
「今はまだ発見できていません。とにかく一面緑色に覆われていて、星一つ
が丸々ジャングルといった感じです。あぁ、それと、今のところ人工物と思
えるモノは発見されていません。植物だけの惑星なのかもしれません」
「しかし植物と言っても、水も光もない宇宙空間でどうやって……」
「それはまだなんとも……。水はあるのかもしれませんが、長官のおっしゃ
る通り、確かに太陽に代わるモノがありません。もしかしたらそれらを必要
としない植物なのかもしれませんが」
「ふむっ……」
「海や大陸はどうだ? それらしいモノも見えないのか」
「今のところ緑の植物だけです。この植物が根を張っているとしたら、陸は
あると思われます。とにかく今は、人工衛星から地球を見ているようなもの
で、これ以上のことは着陸して見ないコトにはなんとも……」
「確かに……」
「何か新たなことがわかればまた連絡します」
「了解。十分気をつけてな」
その交信から数時間後、アマテラスは着陸地点を見つけることができた。

それは地球で言えば、北極点と言える場所だった。
着陸後、大気の詳細な分析が行われた。引力、気圧、気温、湿度などが計ら
れ、その全てがほぼ地球と同じということが分かった。
数10分後にはハッチが開き、10人の男性と2人の女性からなる乗組員全員
が、船外へと出ることができた。
やがて一人の男性隊員が宇宙服のヘルメットを恐る恐る脱いだ。
「大丈夫だ、地球だ、ここは地球と変わらない」
その姿に、全ての乗組員がヘルメットを脱いだ。
「ホントだ……。それになんて美味い空気なんだ」
その声に、みんなが深呼吸を始めた。」
「きっと地球も、昔はこんな空気だったんだわ。人工的に発生させた空気と
は大違いね」
女性乗組員『天野遥香』は、改めて大きく深呼吸をした。
「それにしてもこの大地……。まるで板の上に立ってるみたい」
おなじく女性乗組員『星野しずく』は、トランポリンのようにその場で跳ね
てみせた。
惑星エメラルダスに降り立った12人の乗組員は、改めて周りを眺めた。

それはまさにジャングルの眺めだった。しかし植物は一種類で、緑色のフ
ローリングが無数の幹になり、枝を伸ばし葉を茂らせている。
道らしき道もなく、鳥や動物の姿はもちろん、虫の声もしなかった。
そして地球との交信時、緑色に発光していたのはやはりこの植物だった。
しかも発光はフローリングのような地面も、幹も枝も葉も、この星全てが発
光しているのだ。
地球にも蛍のように発光する生物はいる。しかしこの光量は蛍の比ではな
い。地球で言うなら昼間の光量は楽にある。
「なるほど、エメラルドに見えるわけだ」
「船長、我々はこの星に移住できると思いますか?」
「そうだな、大気も問題なく、得体が知れないとは言え植物も育つ環境だ。
そのことから考えると可能だとは思う。あとは水か……」
「確かに……、この巨大な植物はどこから水を得ているのでしょう?」
「地下に水脈でもあるのかな……」
「長官が言っていたように、水がなくても育つとか……」
「もしかしたらな……」
すると1人の乗組員が、護身用に持っていたナイフを引き抜いた。
「コイツで刺して樹液が出れば、どこかから水を吸っているってコトになら
ないか」
そう言って彼は、ナイフを振りかぶった。
「きゃっ、やめてっ……」
悲鳴とペティナイフほどのソレが、緑の幹に突き刺さるのが同時だった。次
の瞬間、その傷口から真紅の樹液が流れ出た。
「なっ、赤い。赤い樹液だ……」
ソレは彼らの足元まで流れると乾くように固まった。そしてそれ以上の流出
はなかった。
「まるで血のようだな」
「あぁ、見ろ。樹液が血のように固まって傷口を塞いでいる」
誰もがその様子に目を奪われている時、数人が背後の気配に気がついた。
そして数秒後には、全員が10人ほどの異星人を目にするコトになった。


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女が女をじっくりと、生殺しのまま犯していく。その責めに喘ぎ仰け反る体。それは終わり無き苦痛と快楽の序曲。     
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更新日:日・水・土