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あなたの燃える手で

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朝の物語

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あたしとおばさんの朝の物語は、誰にも知られるコトなく続いた。

「ねぇ美緒ちゃん。今度、日曜日に逢わない?」
朝のベッドの中、おばさんがそう誘ってくれたのは、あたしが大学生になっ
た年。梅雨も間近なジメジメと湿った日のコトだった。

それはあたしにとって、夢のようなお誘いで……。
おばさんのコトだからきっとどこかのホテルで……。そうしたら今まで長く
ても30分だった時間が、何時間ということになって……。そうなったらあた
しは一体どうなってしまうんだろう。だって30分でアレなのに……。
あたしは早くも、そんな期待と不安で一杯になった。

約束の日曜日。あたしはお昼前に家を出た。
隣の小林のおばさんと一緒に行ってもよかったけど、なんとなく怪しまれそ
うで……。だからあたし達は、駅の近くで待ち合わせをするコトにした。
そこは『夢の森商店街』の入り口にある、『アマデウス』というカフェで、
この街に住む人なら誰でも知っている。
時間は午後1時。あたしは10分前に来たけど、おばさんはピッタリに来た。
2人掛けの小さなテーブルを挟んで、あたし達は向かい合った。
おばさんはなんとなく周りを "チラリ" と見回すと、小声で言った。

「美緒ちゃん、今日はあたしの奴隷になってもらうわよ」
「はい……」
あたしはおばさんを熱く見た。
「あたしね、縄を持ってきたの。それからオモチャも……」
「オモチャ?」
「そうよ。美緒ちゃんまだバージンでしょう?」
「う、うん」
「今日は、バージンにサヨナラしましょう」
「わぁ、なんかドキドキするぅ」
「おばさんでいいのね」
「うん。もちろん。おばさん以外にいないよ。おばさんになら、あたしは喜
んでバージンを捧げる」
「ありがと……。それじゃ、いつもよりいっぱい虐めてあげなきゃね」
「うん。なんか想像しちゃう」
「手足を縛られて、動けない体をじっくりと責められるの」
「それそれ。あぁもうドキドキしちゃう」
「逝けそうで逝けないあの焦らしも、たっぷりして上げる」
「わぁ、もう、ねぇ、早く行こ……」
「もう、そんなに焦らないの」
そして数十分後、あたしとおばさんはアマデウスを後にした。

あたし達が向かったのはラブホではなく、西口の幹線道路沿いにある、『ク
イーンホリデー』というシティホテルだった。
クイーンホリデーは、駅前から幹線道路沿いを15分ほど歩くと見えてくる、
白い大きなホテルだ。
正面の入り口前に立つと、大きなガラス扉が開いた。
「ちょっと待ってて……」
おばさんはそう言うとロビーを横切り、フロントで鍵を貰うとそれをあたし
に見せながら、エレベーターへと歩いた。
2人でエレベーターに乗ると、おばさんは8階のボタンを押した。

小さな箱が、あたしを乗せて "フワリ" と浮き上がった。


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女が女をじっくりと、生殺しのまま犯していく。その責めに喘ぎ仰け反る体。それは終わり無き苦痛と快楽の序曲。     
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更新日:日・水・土