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あなたの燃える手で

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春を画く

11
一気に吹き出したあたしの熱い迸り。先生はそれをあの絵そっくりの木桶で
受け止めたのでした。

あたしはようやく床に降ろされました。当然立つことなど出来ないあたし
は、そのままグッタリと横たわってしまいました。

体中に垂らされた白い蝋。吊られていた縄の後。張型の代わりに入れられた
天狗の面。そして木桶。そうです。それはあの初代の描いた絵の中の女その
ままだったのです……。
「そうだ、これだよ、その魂が抜けた感じだ。快感に溺れ逝き果てた女。濡
れ切ったアソコの奥は、まだ快感を求めてヒクヒクと蠢いてるんだろう」

先生はイーゼルに歩みより、そんなあたしを描き始めたのでした。


今年から先生は、H.Pからのモデルの募集をしています。
これはH.Pからメールをしていただき、このアトリエで絵を描くというコト
になっています。
とはいえ、そう簡単にモデルが見つかるワケでもありません。
ポツリポツリと、応募は確かにあります。しかし、なんと言いますか、顔、
スタイル等、先生のお気に召さないコトにはなんとも……・
というワケで、モデルが決まらない間は、あんな感じであたしがモデルとな
るのです。

今にして思えば、あれは全部先生の性癖だったのですね。
あの時は知らなかったとはいえ、あたしは先生にすっかり調教されてしまっ
た……。というコトなのでしょう。

秋の気配が色濃くなったある日、あたしはモデル募集に投稿された一通のメ
ールに目を止めました。
募集要項には、自身の簡単なプロフィールを載せるように指示があるのです
が、それによると彼女は、

名前:宮本二葉
年齢:29歳
スリーサイズ:B 86・W 58・H 90
コメント:
 二十代最後の思い出にと応募しました。もしあたしを描いてくださるなら
 ば、それは二十代のあたしが永遠に残ることのなります。
 それは誰も知らない、もう一人の淫らなあたしです。
 あたしはMです。どうぞ縛り上げて淫らなポーズを取らせてください。
 そしてあたしで良ければ、どうぞ心ゆくまで描いてください。
 先生の筆で描いてくださるのなら、こんな幸せな事はありません。
 
添付してあった全身と顔写真も、モデルとして全く問題はありません。
先生のお墨付きをいただいて、あたしはこのメールに返信し、面接をするこ
とにしました。

面接の待ち合わせは、夢の森駅の近くの『アマデウス』というカフェを指定
しました。時間は昼下がりの13時です。
あたしが店に入ると、一番奥の席に写真で見た彼女、『宮本二葉』が座って
いたのです。

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女が女をじっくりと、生殺しのまま犯していく。その責めに喘ぎ仰け反る体。それは終わり無き苦痛と快楽の序曲。     
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更新日:日・水・土