2ntブログ

あなたの燃える手で

Welcome to my blog

花乃杜病院

9
「それじゃ、今夜。夕食後にね……。そうすればもう誰も来ないから」
「はい、お待ちしています」

由美は病室を出ると、エレベーターの中で時江のことを想像した。
中肉中背の45歳。スリーサイズは88・60・88といったところか。
優しい顔立ちだが、その笑顔はやや薄幸そうにも見える。しかしその寂し
げな感じが、Sな自分に火を点けもする。
腕や二の腕を触っただけであれだ。アソコを触られたらどうなってしまう
のだろう。ましてや舐められでもしたら……。

その日、由美は勤務を終えると私服に着替え、何気ない顔で三階へと上が
った。その姿は何人もの同僚に目撃されたが、誰一人として不審に思う者
はいなかった。
三階の病室は、時江のいる一部屋しかない。小さな病院と言うこともある
が、後は院長室、備品庫、会議室などだ。ナースステーションなどは二階
にあり、看護師達はこの病室に用がない限り、通常三階に来ることはまず
し無い。
由美は約束通り、夕食後に病室を訪れた。これでもう明日の朝食まで誰も
来ない。

「ありがとうございます、婦長さん。来てくれて……」
時江が横になったまま由美を見る。その瞳は何か期待に満ちていた。
「当たり前じゃない。あたしだって楽しみにしてたのよ」
由美は時江のベッド脇に腰掛けた。
「嬉しい……」
由美はそのままベッドに片肘をつくと、顔を彼女の顔に近づけた。
時江はそんな由美の目を見つめたまま、目を逸らさない。
「ねぇ、今は婦長さんって呼び方はやめない」
目を合わせたまま、顔は止まらずに近づいていく。
「あたし吉川由美っていうの。だから由美って呼んで……」
顔はもう吐息が掛かるほど近づいた。
「はい。それじゃ由美さん……、でいいですか」
「いいわよ」

二つの唇が触れ合った途端、二枚の舌が静かに絡み合った。
舌が舌を舐め、唾液が混ざり、歯茎の裏まで舌先で舐め合った。
「由美さん……。あたし、お医者さんごっこしたいの……」
「いいわよ。あたしもお医者さんごっこ大好きよ」
「患者って、お医者さんの言うことはなんでも聞かないといけないじゃな
いですか。その強制力っていうか……」
「なるほど、そういうのがいいのね。Mね、時江は。あぁ、そうか。医者
と患者だから、今はあえて "中村さん" って呼びましょうか」
「はい」

「それじゃ中村さん、入院着を脱いで。下はまだいいですよ」
「えっ、脱ぐんですか……?」
「そうですよ、検査ですから。当たり前じゃないですか」 
時江は浴衣のような入院着の上着を脱ぎ始めた。ブラは最初から付けてい
ない。
「今から体の隅々まで検査しますからね、終わるまでそのままですよ」
「えっ、そうなんですか……?」
「恥ずかしいですか? あとで下も脱いで診せて貰いますからね」
「下も……」

なるほど、医者から患者への強制力も悪くないと由美は思った。

Comments 0

Leave a reply

About this site
女が女をじっくりと、生殺しのまま犯していく。その責めに喘ぎ仰け反る体。それは終わり無き苦痛と快楽の序曲。     
About me
誠に恐縮ですが、不適切と思われるコメント・トラックバック、または商業サイトは、削除させていただくことがあります。

更新日:日・水・土