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あなたの燃える手で

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花乃杜病院

8
「えぇ、実はあたしぃ……」
「えっ、中村さん、もしかして……。レズ、ビアン、ですか……?」
「はい」

「そうなんですか? いえっ、ごめんなさい」
「嫌、ですか? こういう女……」
「とんでもない。あたしも実は女性の方が……」
「まぁ、嬉しい」
「だからさっき腕を触ったとき……?」
「えぇ、あたし凄く敏感で。特に女性に触られると」
「男とは違いますもんねぇ」
「それはもう全然。触り方も力も優しさも、全然違います」
「チョットいいですか?」
由美は時江の腕を脈を診るように持つと、そこから両手で彼女の指に指を
絡めていった。
「あっ、婦長さん……」
そのまま片手で手首を握って引っ張り、もう片手で腕の内側をフワフワと
肘まで触った。
「気持ちいい?」
「はい」
「それじゃ、次は二の腕から脇の下よ。いい?」
「はい、触って下さい」

浴衣のような入院着は簡単に捲れ、時江の白い二の腕が露わになった。
由美は手首を握ったまま、二の腕から脇までを指先を滑らせた。
「はぁぁ~、ゾクゾクします」
「イイですよ、感じても」
「えっ?」
「この部屋、防音室なんです。だから声や音は外に漏れません」
「婦長さん、それって……」
「誰にも内緒にしてくれるなら、あたしは……。時江さんは……?」
「あたしは、婦長さん次第でいかようにも、だって患者ですから。看護師
さんの言うことは聞かないと」
「そうね、いい心がけだわ」
「婦長さん、あたし、大分ご無沙汰なんです」
「大分って……、どれくらい?」
「もう1年以上は……。だからもう人肌が恋しくて」
「人肌って、女の肌?」
「はい。なんとかなりませんか婦長さん。あたしは婦長さんとなら……」
「まぁ、ハッキリ言うのね。いいわ。でも今は無理」
「じゃあ……」
「今夜、ここに来るわ」
「本当ですか?」
「本当よ。今日は夕方に勤務が終わるから、そうしたらコッソリ来るわ」
「嬉しい……」
「だって、看護師ですから。患者さんの問題は解決して上げないと」
「婦長さんだって、いい心がけです」
「それじゃ、今夜。夕食後にね……。そうすればもう誰も来ないから」
「はい、お待ちしています」

病室を出るとエレベーターに乗った。扉が閉まると一人ほくそ笑む。
「45歳の熟女か。経験を重ねた熟れた肉。しかもあの敏感な体。じっく
り責めて、たっぷりと泣かせて……、うふふふっ。楽しみだわ」

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女が女をじっくりと、生殺しのまま犯していく。その責めに喘ぎ仰け反る体。それは終わり無き苦痛と快楽の序曲。     
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更新日:日・水・土