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あなたの燃える手で

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ダブルフェイス

8
「あたし本当に、先生になら……、いいです」
南はテーブル越しに玲を熱く見た。

「どうやら本気みたいね。いいわ。それじゃ連絡先を教えて……」
「はい」
「それと選挙事務所の場所も教えてあげるから、よかったら来なさい」
「いいんですか先生。マスコミが嗅ぎつけられたら、未成年ですよ。それでな
くても言いたいこと言って注目は浴びてるのに……」
「大丈夫よ……。秘密は守れるでしょう? ねっ、南ちゃん」
「はい。絶対守ります」
南は二人の連絡先と、事務所の場所を教えて貰った。
そしてその日の演説を聴き終えると、その足で事務所に向かった。

玲から聞いた案内を頼りに、南は小さなマンションの2階に事務所を見つけ
た。確かに一階にはコンビニがある。
窓に明かりが点いているところを見ると、二人はもう戻っているようだ。
2階に上がりドアをノックすると、ドアはすぐに開いた。そこには満面に笑み
を湛えた千鶴がいた。
「いらっしゃい。南ちゃん。どうぞ、入って……」
南はソファのある応接室に通された。
「狭いでしょう。それに堅苦しいし」
「いえっ、そんなっ、事務所ですから、しょうがないですよ」
「いい子ねぇ、それに優しい。うん、優しい」
「そんな……」
千鶴は冷蔵庫から缶コーヒーを出すと、それを南の前に置いた。
「喉渇いたでしょう。先生今来るから。それ飲んで待ってて」
「はい。どうもすいません」
そして千鶴は事務室へと消えた。

すると程なくして玲と千鶴が来た。
「ごめんなさいねぇ、ファックスの調子がイマイチで……」
「どうも、おじゃましてます」
「よく来てくれたわね。嬉しいわ。あたしも千鶴も」
2人は南を挟んで座った。
「千鶴……?」
南はチョット驚いたように目を丸くした。
「そう、ち・づ・る。あたしと千鶴はそういう仲なの」
「そういう仲って、それってつまり、そのぉ……」
「レズよ。レ・ズ。あなたもそうなんでしょう?」
「えっ、えぇ、多分……」
「経験が無いだけなのよねぇ、南ちゃん」
「大丈夫よ。あなたは素質バッチリだから」
「そう、あたしと先生が天国に連れてってあげる」
「いいわよぉ、女同士は……。ねっ、千鶴」
「そうよ。もう男なんていらなくなるわ。あっ、そっか。南ちゃんは男も知ら
ないのか」
「はい。まだ……」
「そうなの。素晴らしいわ。それじゃもっぱら自分で解消してるのね」
「解消……? って……。オナニーのことですか?」
「そうよ」
「したことは……、あります」
「そう、それで……? 逝った?」
「はい、一応……。でも、よくわからないんです。逝くってあれでいいのか。
ホントはもっと気持ちいいんじゃないかって、思ってたりもして……」
「成る程。それじゃ今日はあたしと先生で、ホントの絶頂を教えてあげる」
「自分でするのとは大違いよ。怖い?」
「大丈夫よ。優しくしてあげるから」
「こんなこと言ってるけどね、千鶴はドSなの。ねっ」
「先生はドMですけどね」
「南ちゃんはどっちかしらねぇ」
玲と千鶴は妖しげに微笑みあった。

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女が女をじっくりと、生殺しのまま犯していく。その責めに喘ぎ仰け反る体。それは終わり無き苦痛と快楽の序曲。     
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更新日:日・水・土