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あなたの燃える手で

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裏道のモナリザ

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あたしは背中にモナリザの妖艶な視線を感じながら、その雑誌を開いた。

表紙をめくると、いきなり女が和室で縛られた写真が載っている。女は着物
を着たまま両手を後ろで縛られ、腰と片膝を梁から吊るされている。
着物は乱れ胸が露わになり、畳に着いた片足は爪先立ちだ。吊るされた方膝
は高く上げられ、股間の黒い茂みに太いバイブが向けられている。しかしそ
のバイブを持っているのは男だった。
だめよ。男じゃだめなの……。やっぱり女じゃなきゃ……。
あたしは巻頭のグラビアページを飛ばし、数十ページを一気に捲った。
すると捲れていくページに、女が女を責める挿絵がチラリと見えた。
あっ、今の……。
素早くページを戻すと、そこに今見た挿絵を見つけた。
それはX字に磔にされた女を、黒い修道服を着たもう1人の女が嘲笑っ
ている絵だった。
「これだ……」
あたしは更に数ページ戻り、その小説の頭のページを開くと、斜め読みを
するように読み始めた。
『黒い森の地下教会』というタイトルが付けられたその小説を……。


恋人に振られた傷心の『アリア』は、癒しをくれるという『白い薔薇教
会』を目指し歩いていた。
しかしいつの間にか、大きな森に迷い込んでしまった。
昼なお薄暗い森の中を歩いていくと、アリアはそこに教会を見つけた。
「こんなところに教会? でもこれ、本当に教会かしら……?」
見上げた針のような尖塔には、ここは間違いなく教会だと言わんばかり
に、細く折れそうな十字架が立っている。
アリアは重く軋みそうな扉の前に立つと、その扉に右手を伸ばした。する
と扉は彼女を中へと招き入れるように、音もなく内側へと開いた。
「えっ……? 開けたっけ?」
しかし扉は開いてしまった。
アリアは取り敢えず教会の中へと足を踏み入れた。
そこが『黒い森の教会』とも知らずに……。

左右の長椅子に挟まれるような中央の通路。その真正面には、見上げる高
さに十字架が掲げられている。しかしその十字架は傾き、薄汚れて埃が積
もっている。本来ならば窓を彩る煌びやかなステンドグラスも、ここでは
黒い板で覆われている。
アリアは不安を押し殺し歩みを進めた。すると地下への階段を見つけた。
しかもその地下にあるドアからは、明かりが漏れているではないか。
何やら胸騒ぎを覚えながらも階段を降りると、そのドアをノックした。
「すみませ~ん」
「はいはい」
ややシワ枯れた声と共にドアが "ガチャリ" と開き、中から黒い修道服を
着た女がアリアを出迎えた。しかしフードを被った彼女の顔は見えない。
「おやっ、これは可愛らしいお嬢さんだ。さっ、どうぞ中へ……」
アリアが中へ入ると、後ろでドアが勝手に閉まった。



その時、恵は後ろに何やら気配を感じた。
振り返るとそこには、モナリザの顔があった。
「おやっ、これは可愛らしいお嬢さんだ……」

Comments 2

醜女  

老婆と美人の絡み??

とてと興奮します!!

2019/11/22 (Fri) 12:49 | EDIT | REPLY |   
蛍月  
To 醜女さん

醜女さん、コメントありがとうございます。

老婆とまでは言いませんが、それなりの年齢を想像して
お楽しみいただければと思います。
"歳の差レズ" は好きなので、これからも書いてゆく
つもりです。

2019/12/01 (Sun) 14:59 | EDIT | REPLY |   

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女が女をじっくりと、生殺しのまま犯していく。その責めに喘ぎ仰け反る体。それは終わり無き苦痛と快楽の序曲。     
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更新日:日・水・土