狩人はバニラの香り
7
駅の向かう響子の携帯が、バックの中でくぐもった着信音を鳴らした。
「はいっママ。おはようございます」
「おはよう。響子ちゃん。昨夜の作戦の事だけど、大丈夫?」
「ええっ、今から10分後に作戦決行です。あたしだけ一方的にしゃべりますから。お願いします」
響子は携帯をバッグにしまうと、駅の階段を上り始めた。
明日香が改札口を通った時、通路を歩いてくる彼女を見つけた。彼女も改札口を通り、そのまま明日香の後を付けるようにして歩いてくる。
なんだかあたし、ストーカーされてるみたい。彼女だったら大歓迎だけど。
そんなことを思いながら、いつもの所まで歩いていった。
彼女は明日香の後に並んだ。その彼女から携帯の着信音が聞こえた。彼女はバッグからピンク色の携帯を出し、片手で開いた。
「あっ、ママ。おはようございます」
昨日の囁き声しか知らない明日香にとって、初めて聞く彼女の声だった。
「今日、3時には行けそうです」
明日香は聞き耳を立てた。
3時? 3時に何処へ?
彼女の一言一言に、明日香の中で想いが駆け巡る。
「だって西口出て『アマデウス』まで5分も掛からないじゃないですか」
『アマデウス』? 西口の? 夢の森の西口? そこに彼女が行くの?
「何か買っておくものあります? あれば商店街で買って行きますけど」
商店街? 商店街にある『アマデウス』。彼女がそこに?
「うふっ、ママこないだもそう言って、イチゴ買いに行ったでしょう」
イチゴ? やっぱりケーキ屋さん?
「あっ、電車来ちゃった。それじゃ、3時に行きます。はーい」
まるで彼女の電波を断ち切るように、特急列車がホームに入ってきた。
ドアが開き、彼女はまだ空いている車内を連結部に向かって歩いていく。
彼女はいつも明日香の寄り掛かる手摺に寄り掛かり、その後ろに明日香が
立った。ちょうど昨日と逆の位置だ。もちろん2人ともミニを履いている。
電車が動き出す瞬間、彼女は明日香に密着するように太腿を摺り寄せた。
スベスベとした2人の太腿が擦れあった。それは互いの体温を伝えやがて淫靡な感触となって、後ろから明日香にまとわりついた。
彼女は前を向いたまま、手摺に寄りかかった方の手をそっと後ろに回した。
その手は明日香のミニの中に潜り込み、指1本でショーツの上から明日香の中心を優しく引っ掻くように撫で上げた。
OL風の女性が彼女の前に座っている、そのOLは文庫本を読んでいた。
彼女の指は、ショーツの中心にできた溝の上を上下に往復している。
口に出そうな喘ぎを明日香は必死にこらえた。
文庫本を読んでいたOLがふと目を上げ、明日香と目が合った。
その時、彼女の指が溝の一番上にある小さな突起を引っ掻いた。
ああっ、こんな時に。お願い。こっち見ないで本読んでて。
急激に明日香の鼓動が高まる。しかしOLはすぐに目を本に戻した。
彼女の指がまた溝をゆっくりと上下になぞり始めた。
OLは再び目を上げると、今度は中刷り広告にその目を向けた。
そのとたん、彼女の指先が爪を立てて小さな突起を小刻みに引っ掻きだした。
あぁぁ。だめっ、そんな。気づかれちゃう。
しかし彼女の指は止まらなかった。OLは広告を読み続けている。その視線の
すぐ横に明日香の顔がある。もしかしたら明日香の様子に気づいているかもし
れない。OLを視線は広告と明日香の顔をたまに往復している。
敏感な突起を触られている。その最中に感じる他人の視線。
その緊張感は明日香のソコを急激に潤していった。
あぁぁ、なんて上手なの。もっと、もっとゆっくり楽しみたい。
しかし明日香を生殺しにしたまま、電車は駅に到着した。
電車を降りていく彼女の後ろ姿を見送りながら、
行ってみよう、『アマデウス』に。
明日香は悶々とする気持ちの中で、決意していた。
駅の向かう響子の携帯が、バックの中でくぐもった着信音を鳴らした。
「はいっママ。おはようございます」
「おはよう。響子ちゃん。昨夜の作戦の事だけど、大丈夫?」
「ええっ、今から10分後に作戦決行です。あたしだけ一方的にしゃべりますから。お願いします」
響子は携帯をバッグにしまうと、駅の階段を上り始めた。
明日香が改札口を通った時、通路を歩いてくる彼女を見つけた。彼女も改札口を通り、そのまま明日香の後を付けるようにして歩いてくる。
なんだかあたし、ストーカーされてるみたい。彼女だったら大歓迎だけど。
そんなことを思いながら、いつもの所まで歩いていった。
彼女は明日香の後に並んだ。その彼女から携帯の着信音が聞こえた。彼女はバッグからピンク色の携帯を出し、片手で開いた。
「あっ、ママ。おはようございます」
昨日の囁き声しか知らない明日香にとって、初めて聞く彼女の声だった。
「今日、3時には行けそうです」
明日香は聞き耳を立てた。
3時? 3時に何処へ?
彼女の一言一言に、明日香の中で想いが駆け巡る。
「だって西口出て『アマデウス』まで5分も掛からないじゃないですか」
『アマデウス』? 西口の? 夢の森の西口? そこに彼女が行くの?
「何か買っておくものあります? あれば商店街で買って行きますけど」
商店街? 商店街にある『アマデウス』。彼女がそこに?
「うふっ、ママこないだもそう言って、イチゴ買いに行ったでしょう」
イチゴ? やっぱりケーキ屋さん?
「あっ、電車来ちゃった。それじゃ、3時に行きます。はーい」
まるで彼女の電波を断ち切るように、特急列車がホームに入ってきた。
ドアが開き、彼女はまだ空いている車内を連結部に向かって歩いていく。
彼女はいつも明日香の寄り掛かる手摺に寄り掛かり、その後ろに明日香が
立った。ちょうど昨日と逆の位置だ。もちろん2人ともミニを履いている。
電車が動き出す瞬間、彼女は明日香に密着するように太腿を摺り寄せた。
スベスベとした2人の太腿が擦れあった。それは互いの体温を伝えやがて淫靡な感触となって、後ろから明日香にまとわりついた。
彼女は前を向いたまま、手摺に寄りかかった方の手をそっと後ろに回した。
その手は明日香のミニの中に潜り込み、指1本でショーツの上から明日香の中心を優しく引っ掻くように撫で上げた。
OL風の女性が彼女の前に座っている、そのOLは文庫本を読んでいた。
彼女の指は、ショーツの中心にできた溝の上を上下に往復している。
口に出そうな喘ぎを明日香は必死にこらえた。
文庫本を読んでいたOLがふと目を上げ、明日香と目が合った。
その時、彼女の指が溝の一番上にある小さな突起を引っ掻いた。
ああっ、こんな時に。お願い。こっち見ないで本読んでて。
急激に明日香の鼓動が高まる。しかしOLはすぐに目を本に戻した。
彼女の指がまた溝をゆっくりと上下になぞり始めた。
OLは再び目を上げると、今度は中刷り広告にその目を向けた。
そのとたん、彼女の指先が爪を立てて小さな突起を小刻みに引っ掻きだした。
あぁぁ。だめっ、そんな。気づかれちゃう。
しかし彼女の指は止まらなかった。OLは広告を読み続けている。その視線の
すぐ横に明日香の顔がある。もしかしたら明日香の様子に気づいているかもし
れない。OLを視線は広告と明日香の顔をたまに往復している。
敏感な突起を触られている。その最中に感じる他人の視線。
その緊張感は明日香のソコを急激に潤していった。
あぁぁ、なんて上手なの。もっと、もっとゆっくり楽しみたい。
しかし明日香を生殺しにしたまま、電車は駅に到着した。
電車を降りていく彼女の後ろ姿を見送りながら、
行ってみよう、『アマデウス』に。
明日香は悶々とする気持ちの中で、決意していた。