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あなたの燃える手で

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水蜜楼別館離れ


離れを去り際に言った女将の言葉。
「宜しければ今夜お呼びください。たっぷりサービスさせていただきます」
あれはどういう意味だったのだろう?
女将としての "おもてなし" 、という意味だろうか? 
それともよくある "アダルト" な意味だろうか?
それは呼んで見ればわかる。という答えしか奈津には出せなかった。

西の空がほんのりと茜色に染まってきた。しかし夕食には。まだかなりの時間
があはずだ。このままもう一度街をブラつくのもいいが、せっかくの温泉、し
かも露天風呂だ。街ブラは明日からのお楽しみとして、今日のところは取り敢
えず温泉を満喫しよう。
奈津はそう決めると、内風呂へと向かった。露天風呂は内風呂から外へ出られ
るようになっている。
しかしバスタオルが見当たらない。
「あらっ……?」
脱衣所周辺を見回しても無く、洗面所回りにも無い。
「出来たばかりの離れだから……。それにしても……」
奈津がその旨を連絡した数分後、離れにやってきたのは女将だった。
「あっ、花村様、申し訳ございません。楽しみにしていた温泉ですのに、水を
差すような不手際がございまして」
「あぁ、いえっ、そんな……。すぐに持ってきていただければ……」
「本当になんとお詫びして良いやら……」
奈津はここであの言葉を思い出した。
”たっぷりサービスさせていただきます" というあの言葉だ。
旅の恥はかき捨て。この機会にちょっと試してみようか。
浴衣だった奈津は、女将に背を向け帯を解いた。浴衣の前がハラリと割れる。
「あっ、お手伝いいたします」
女将はそう言うと奈津の両肩に手を掛け、浴衣を肩から滑り落とした。
すでに下着を脱いでいた奈津は、それだけで全裸になってしまった。
「浴衣、こちらに入れておきますね」
女将は平然とそう言うと、浴衣を軽くたたみ脱衣籠へフワリと入れた。
「花村様、お背中お流しいたしましょうか?」
「えっ……?」
本当に? とう言う言葉は心のつぶやきとなった。
想定内の言葉でも、いざとなると戸惑いも覚えるものだ。奈津は流されるよう
に女将の申し出を受けた。
「それでは、こちらの内風呂から露天風呂に出られますので……」
「あっ、はい……」
「私もすぐに参ります」に
女将そう言い残すと、奈津だけを先に行かせた。

先に露天風呂へ出た奈津は辺りを見回した。岩風呂と向かいの山、離れの後ろ
の山。覗かれる心配はないとわかっていても、やっぱり気になってしまう。し
かし同時に、岩から流れ落ちる湯が、水面を叩く音が耳に心地いい。
そんな中、なんと無く立ち尽くしていた奈津の後ろから、女将の声がした。
「お待たせいたしました……」
女将はペコリと頭を下げ、露天風呂に足を踏み入れた。和服の袖は捲られ、足
元も濡れないようにひざ下まで捲り上げられている
女将は片手に手ぬぐいを持ち、奈津の片手をとって湯殿の小さな椅子の前に導
いた。椅子の前には桶が一つ置かれている。
「それでは……」
女将は桶にお湯を溜めると、それを奈津の肩口からそって掛けた。

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女が女をじっくりと、生殺しのまま犯していく。その責めに喘ぎ仰け反る体。それは終わり無き苦痛と快楽の序曲。     
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更新日:日・水・土