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あなたの燃える手で

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桃色流星群

23
彩乃の娘澪が就学旅行へ出かけた日、彩乃のマネージャー樹は、昼間に彼女の家
を訪れた。それは密かに営まれていた、ニュースコメンテーターとマネージャー
の秘密の逢瀬だった。
互いに寝室で全裸になると、彩乃はクローゼットからバッグを出して来た。そし
てその中から、2m近い赤い縄を取り出すと、樹の両手を後ろで縛り上げた。

「こういうプレイ専用の縄だから、よく締まるでしょう」
「はい、完全に両手の自由を失った気分です」
「あらっ、気分じゃなくて本当に失ったのよ」
彩乃は樹の二の腕を体側にピタリと付けると、まだ2m近く余っている縄で縛り
付けた。これで樹の上半身は、両腕が体の横にピタリと添い、そのまま後ろに回
って手首を一つにされたことになる。
「ベッドに横になって」
「はい」
樹がベッドに横たわると、バッグからもう一本の赤い縄を取り出した。
今度の縄はかなり短く1mほどだろうか。その縄を左足首に縄を巻きつけると、
そのまま縄をベッドの足に巻きつけ、ギュッと引っ張りながら縄をそこに結びつ
けた。
そして三本目の赤い縄を取り出した。この縄はまた2mほどある。
「ほらっ、今度は右足よ。膝で曲げて……、そう、そのままねぇ」
彩乃は折りたたまれた右足に縄を何重にも巻きつけた。そして折りたたまれた脚
を横に倒しながら、余った縄をベッドの足に巻きつけた。
その時にも当然ギュッと引っ張りながらだ。

樹を縛り上げると、彩乃は改めてベッドに縛り付けられた彼女を見た。
樹の上半身は両手を後ろ回し、二の腕も体側にピタリと付けられている。
左脚は斜め下にピンと伸ばされ、ベッドの脚に縛られている。
膝から折りたたまれた右足は、横に倒されたまま、その縄尻はやはりベッドの脚
に縛り付けられている。
あえて言うなら、 "人" という字に見えなくもない。

「うふふっ、これでいいわ」
「あぁ、彩乃さん。本当に動けないわ」
「当たり前じゃない。そうしたんだから」
ベッドに縛り付けられた樹が彩乃を見上げると、ベッドの横に立つ彩乃が樹を見
下ろした。加虐者と被虐者。女王様と奴隷。そんな二人の視線が絡み合った。

樹は全身を芋虫のように蠢かした。しかしそれは動いたうちに入らないくらい僅
かな動きだ。
「樹。あなた、あたしが今日オフだって、連絡忘れたわね」
「はい。私のミスです」
「オフだからいいようなものの。もしどこかの局に出演することになっていたら
どうするの?」
「はい……。それは、本当に申し訳ありません……」
「申し訳ありません」じゃないわよ」
「は、はい」
「そういう人は、お仕置きしなくちゃね」
「えっ……?」
「二度とそういう間違いがないように」
「はい」
「よぉ~っく反省してもらわないと。ねぇ、樹……」
「はい」
彩乃はバッグを持ち、ベッドに上がった。ベッドはセミダブルだ。
「まずは手始めに、これで……」
そう言って彩乃がバッグから取り出したもの。それは蝋燭とライターだった。

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女が女をじっくりと、生殺しのまま犯していく。その責めに喘ぎ仰け反る体。それは終わり無き苦痛と快楽の序曲。     
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更新日:日・水・土