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あなたの燃える手で

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九尾の猫達

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四十路の坂を半ばまで登った高坂月子は、資産家の親の莫大な財産を受け継
ぎ、何不自由ない暮らしをしている。つまり暇を持て余しているのだ。
そんな時、月子は猫ちゃんを呼ぶ。猫ちゃんとは、女性をデリバリーする店か
らやってくる女の子達のことで、店の名前は『九尾の猫達』。
この店はセレブ専門の女性同士、つまりレズ専門の高級秘密クラブだ。


「月子様。いつも当店をご利用いただき、誠にありがとうございます」
年の頃は三十路半ばくらいだろうか。落ち着きのある話し方は、この店のオー
ナー『瞳ママ』だ。
「月子様、今回はどのような子がご所望でしょうか」
「あのね、今回はあたしが責めてもらおうかと……、思ってるんだけど……」
月子は普段、基本的に責める側だ。責めるときは脳で逝く月子だが、たまに肉
体的快感を欲し、責められる側になりたい時があるのだ。
「まぁ、月子様。それでしたらこのあいだのリリはいかがですか? あの子は
ああ見えてSも上手ですわ。歳も近いですし……」
「あぁ,リリ……。いいわねぇ」
「はい、スリーサイズは……」
「それはいいわ、この前聞いたから……」
「さようでございますか。それで今回は何かご希望のプレイでも?」
「そうねぇ、何をされるかわからいっていうのも、面白いかしら」
「まぁ、月子様。それはそれでドキドキものですわねぇ。本当に人ってどんな
欲望を隠し持っているか、わからないものですわ」
「でも、面白そうでしょう」
「はい。四肢の自由を奪われ、あとはリリの好きにされる。とっても面白そう
ですし、きっと楽しめますわ」
「なんだか楽しみになってきたわ。今回はそれでお願いしようかしら……」
「それではリリで、よろしゅうございますね」
「えぇ」
「かしこまりました。それではコースとお待ち合わせ時間、それと場所はいか
がいたしましょう。あっ、それと月子様。前回9500ポイントを超えましたの
で、今回のポイントを加算すれば3Pも可能ですが、いかがいたしますか」
「あらっ、3P。そうねぇ」
「もしよろしければ、あたくしが……」
「えっ? ママが?」
「はい」
「それはぜひお願いしたいわ。いつも電話ばかりで会ったこともないし……」
「えぇ、確かにそうですわね。それではポイントで、わたくしとリリの3Pで
よろしゅうございますね」
「えぇ、それでお願い。だったら時間は十二時間にしてみようかしら……」
「まぁ、十二時間。それはゆっくりできますわねぇ。それでお待ち合わせ時間
と場所はいかがいたしますか……」
「そうねぇ、お昼の十二時にこのあいだの『汐月』で」
「それでは12時間コースでリリとあたくしで、十二時にホテル『汐月』でござ
いますね」
「そうね、それでお願い……」
今回も多分、部屋は二階の一番奥の『牡丹の間』になるだろう。と月子はその
時思った。
「ホテルにお入りなったらお電話をお願いいたしますね」
「わかってるわ……」
「それでは月子様、お会いできるのを楽しみにしておりますわ」
「えぇ、あたしもよママ」
月子は、スマホをゆっくりとテーブルに置いた。

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女が女をじっくりと、生殺しのまま犯していく。その責めに喘ぎ仰け反る体。それは終わり無き苦痛と快楽の序曲。     
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更新日:日・水・土