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あなたの燃える手で

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感悶寺 奥の院

十四
濡菊が開放されたのは、日付が変わった頃だった。
夢天と花壺は責め疲れ、濡菊はもういうまでもないだろう。そして三人はその
まま花壺の部屋で寝てしまった。
しかし目覚めた三人に疲れはなかった。それは美鈴という存在があるからだ。
三人にとって彼女は、生け贄、オモチャ、奴隷、患者……。三人がそれぞれの
思惑を持って責めつもりなのだ。
蔵の前まで来ると、夢天は持っていた大きな板を蔵の入口に掛けた。
縦120センチ、横30センチの板には、縦書きで『感悶寺 奥の院』と墨で書か
れていた。


あたしが朝食を済まし暫くすると、扉の鍵を開ける音がしました。
扉が開くと、あの三人の尼僧達が入って来ました。でも濡菊さんだけどこか疲
れているように見えます。
「おはようございます」
「おはようございます、美鈴さん。早速ですが、淫魔退散修行の説明をさせて
いただきます」

そして夢天さんの口から、今回の修業の説明がされたのです。
それによると淫魔退散修行とは、『淫・蕩・色・欲・痴』の五つの煩悩を心身
から追い出し、身も心も清浄な状態に戻す為の修業ということでした。
五つの煩悩にはそれぞれの追い出し方があり、一つずつ煩悩を追い出していく
という方法をとるのだそうです。
そしてこの修業は、 "あたしとあたしの体に入り込んだ色魔との戦い" である
とも、強くおっしゃっていました。
それ故、三人の言うことには絶対服従することを誓わされました。
全ての修業は、それを行いながら説明をしていくと言うことですので、これか
らどんな修業をするのか、どんなことが待ち受けているのかは、あたし自身も
聞かされていないのです。
夢天さんの話は何ともつかみ所のない話で、ただなんとなく分かったという程
度でした。それともこういった場所での修業とはこういうものなのだと、自分
自身を納得させる方がよいのでしょうか……?

「分かりましたか?」
「はい、概要はなんとなく……」
「そうですか、それではまず。服を脱ぎ、全裸になって下さい」
「は、はい……」
予想外な始まりでしたが、あたしは言われた通り、三人の見ている前で全裸に
なったのです。勿論外せない貞操帯は装着したままですが。
すると三人がいつ手にしたのか、縄を持ってあたしに近づいてきました。
そして両手首を1つに縛り上げると、天井から一本の縄が垂れ下がって来まし
た。そしてあたしを縛った縄をその縄に繋いだのです。
「えっ? 天井から……? これは……?」
見れば天井に滑車があるのですが、あたしは全然気が付きませんでした。
花壺さんが壁のハンドルを回しています。壁は三十センチ四方が扉のように開
き、中に釣りのリールのような物が接地してあるのです。そのリールには縄が
巻き取られていて、それが天井に伸び、滑車によって再び下へと垂れ下がって
いるのでした。壁の扉が壁と一緒な為、保護色のようになっていて、あたしは
これにも気が付かなかったのです。

濡菊さんがあたしの両手首を縛った縄をその縄に繋ぐと、花壺さんがリールで
縄を巻き取っていきます。するとあたしの両腕がスルスルと上がって……。
腕がピンと伸びると、今度は踵が上がっていきました。そして精一杯背伸びを
した状態でそれは止まったのです。
あたしは全裸で、まるで一本の棒のようにピンと伸ばされたのです。
気のせいでしょうか、そんなあたしを見る夢天さんも濡菊さんも、そして花壺
さんも、どこかニヤニヤと嗤っているように見えたのです。

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女が女をじっくりと、生殺しのまま犯していく。その責めに喘ぎ仰け反る体。それは終わり無き苦痛と快楽の序曲。     
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更新日:日・水・土