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あなたの燃える手で

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眠れない羊たち

第22話:浴室 6
巨大な肉芽を擦り上げていた天蜂尼の腰が布団から持ち上がった。
「はぁぁ~、いっ、逝くっ、逝くっ、あぁ逝くぅぅ~」
まさに逝くかと思われたその瞬間、もう一人の自分が邪魔をした。
「おーおー、腰を持ち上がって……。今にも逝きそうだねぇ」
もう一人の自分は、その瞬間を待っていたように生殺しを始める。
それはまさに、絶頂を目の前にした彼女にとって、生き地獄となった。
「あぁぁぁ~いやぁぁ~、逝かせてっ、逝かせてっ。あぁ逝くっ、逝くぅぅ」
「んん~逝きそうだ、逝きそうだ。ほぉ~らっ堪らない。快感だけがずっと続
いて、逝くに逝けないだろう」
「あぁ~だめっ、逝かせてっ、逝かせてっ、あぁ逝くっ、逝く逝く逝くぅぅ」
「ほぉ~らっ、これが生殺しだよぉ。あぁ辛いねぇ。ほぉ~らっ、まだまだ」
「だめっ、もうだめっ、逝かせてっ、逝くっ、もう逝くっ、逝く逝くっ」
「んん~まだまだ……。時間を掛けてタップリと虐めてあげるからねぇ」

妄想と快感の狭間で自虐を楽しんだ蜂天尼は、ようやく自らに行くことを赦し
た。疼くような快感の余韻の中で、蜂天尼は海百合荘に泊まっている女のコト
を思った。その女には崖から飛び降りた「贄」の代わりに、新たな「贄」に
なって貰わねばならない。それも明日、その女がここに来ればすべてうまくい
く。そう自分に言い聞かせた。

その頃、百合子もようやく真紀に絶頂を赦していた。
真紀は真っ赤になった顔を恥ずかしそうに百合子の胸に埋め、両手をその背中
に回した。
「うふふっ、可愛い……。真紀ちゃん」
「もう、恥ずかしい……、女将さん」
真紀は百合子を見るとニッコリと笑った。
「ねぇ、女将さん」
逝ったばかりの体で、真紀は百合子にもたれ掛かった。
「なぁに……」
「天蜂寺ってあるでしょう? ここから南へ3キロくらい行ったところに」
「えぇ、あるわよぉ」
「あたし行ってみたいんだけど……、バスとかないですよねぇ?」
「あらっ……、それならあたしが車で送ってあげる」
どうやって真紀を天蜂寺に連れて行こうか。その口実を考えていた百合子に
とって、この申し出は渡りに船だった。
「本当? めかくし様も見れるといいんだけど……」
「そうねぇ、でもそれはチョット難しそうねぇ。でも蜂天尼様に頼んであげる
わ。もしかしたら、めかくし様を拝めるかもしれないわよ」
「本当? 嬉しい……」
「まぁ、真紀ちゃん。そんなにめかくし様を見たいのぉ?」
「だって折角この島まで来たんだし、見られるものなら見たいなぁ」
「そうね……、とにかく……、天蜂尼様にはあたしから連絡しておくわ。めか
くし様が見られるかどうかは、天蜂尼様次第ね」
「うん、よろしくお願いします。女将さん」

真紀はウキウキしながら部屋へと戻った。
遠足の前の子供のように眠れない気がしたが、百合子にタップリと責められた
ためか、布団に横になると吸い込まれるように眠りについた。
翌日の昼前。真紀は百合子の運転する車で蜂天寺へと向かった。

その様子を、住み込みで働いている沙織が2階から見ていた。
沙織は車が蜂天寺へ向かうのを見届けると、PCに向いキーボードを叩いた。
そして自分バイクに跨ると、車を追いかけるように蜂天寺へと向かった。

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女が女をじっくりと、生殺しのまま犯していく。その責めに喘ぎ仰け反る体。それは終わり無き苦痛と快楽の序曲。     
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更新日:日・水・土