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あなたの燃える手で

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白い魔女

 14
その部屋は隣の部屋と比べると幾分狭く、室内にはセミシングルのベッドとクローゼット、そしてその隣に小さな机、その上には鏡が置かれている。部屋の隅にはテレビが台の上に置かれ、ベッドに横になりながら見られるようになっていた。
この部屋は廊下側にドアは無い。つまりこの部屋には隣の部屋からしか入ることが出来なかった。それは廊下側にはバスルームがあり、そこには曇りガラスが嵌められた薄いドアがあった。明かりを点けていないこの部屋に、蒼い月の光が音もなく忍び込んでいる。

この部屋も事務室と思っていたゆかりは思わぬ光景に目を丸くした。
「どう? 驚いた。ここわね、院長の仮眠室なの。仕事で遅くなった時なんかよく使っているのよ。出来るだけ家に帰るようにはしているみたいだけど」
「あっ、ええ……」
「さぁ、こっちにいらっしゃい」
御堂はゆかりをベッドの脇に誘うと、ベッドの中程に腰掛けた。ゆかりはその正面に立っている。
「それを脱いで。下着もよ」
「えっ? はっ、はい」
ゆかりは浴衣の帯を解き、両肩から滑らせるようにすると両腕を抜いた。その浴衣を2つ折りにすると御堂に渡した。浴衣を受け取った御堂はそのままゆかりを見つめている。
「次は? 次はどうしたの? 早く脱ぎなさい」
戸惑っているゆかりに焦れたように言った。ゆかりの指先が腰に掛かり、下着を下ろし始めた。ゆかりの黒い茂みが姿を現し、御堂の目がソコに集中する。全てを取り払ったゆかりの両手がソノ部分を隠す。
「手をどけて後に回しなさい」
「はい」
ゆかりは全裸のまま、まるで叱られている生徒のように俯いている。
御堂は頭から足下までゆかりの体を鑑賞した。無駄な贅肉のない締まった体。柔らかそうな大きな胸とその先端に着いたピンクの乳首。脇腹から腰にかけての線は水泳で培った物だろうか。太腿から足首か掛けて徐々に細くなってゆく脚線は、雪絵の好みのタイプだった。股間を隠す黒い茂みはそれほど多くはなく、その奥に隠れたまだ見ぬ彼女の陰花は、さすがにこの位置からでは見えない。
「後ろを向いて」
ゆかりは言われるままに御堂に背を向けた。白く陶器のようなその背中に、ウェーブの掛かったセミロングの黒髪が陰を作っている。後ろから見ても美しい腰のラインはやや小振りなヒップへと繫がり、思わず手を伸ばしたくなる太腿は、蒼い月明かりの中でも輝くようだった。
ギリシャ彫刻のようなゆかりの後ろ姿に、御堂の視線は釘付けになった。
御堂はそれを暫く鑑賞した後、音もなく立ち上がった。
後から近づき細い両肩を抱いた。耳元に口を寄せうなじにキスをする。淡くシャンプーの香りが鼻を擽る。
「あなたの体とっても綺麗よ。ゆかり」

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女が女をじっくりと、生殺しのまま犯していく。その責めに喘ぎ仰け反る体。それは終わり無き苦痛と快楽の序曲。     
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更新日:日・水・土