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あなたの燃える手で

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Lost Memory

04
ベッドに横たわるメイの回りを、電子機器の壁が取り囲んでいる。
南側の大きな窓から見える空は、灰色の雲に覆われ始めていた。
白衣姿の2人は、手際よくメイの体にコードを貼り付けいていく。それは体の中心から左右対称に貼られていった。
首の横、肩の付け根、肘の内側、手首、脇腹、そして両乳首を挟むように2本
のコードが貼られた。
最後にこめかみの両側に一回り細いコードを貼り付けると、その作業は終了し
たようだった。
そしてイリメラが壁のスイッチを入れた。
電子機器の壁の一部に、星のように無数の明かりが灯った。
幾つかのディスプレイが輝き、グラフのような曲線を、またはカウンターのよ
うな数字を表示している。

リラは枕元に置いた赤いノートPCを開くと立ち上げた。
「メイ、まずは上半身のチェックから始めるわ」
「えっ、えぇ。はい……」
「イリメラ、データーの収集をお願いね」
リラはPCをイリメラの方にクルリと向けた。
「OK、リラ」
リラはオペ用の薄いゴム手袋を両手に嵌めた。その手袋の手首の部分にはブレ
スレットのような輪が付いており、そこから指先に向かって黒く細い筋が伸び
ている。その筋は指先の第一関節から先を真っ黒にしていた。
「これには微弱な電気が流れているの。このブレスレットでその強さが調節で
きるわ。まずは一番弱いのから行くわね」
リラはメイの片手を握手するように握った。壁のディスプレイの曲線が低い位
置で細かく波打ている。カウンターの数値は5だ。
「あなたの脳の記憶領域に関する反応があると、このグラフが立ち上がって、
こっちの数値が増えるの、最高は100よ」
イリメラがディスプレイを指差しながら、女教師のように補足を付け加えた。
リラは一度手を離すとメイの肩に手を置き、そこから乳房へと手を滑らせた。
そしてその手に乳房を包み込んだ。
イリメラがメイの肩に後ろから手を添え、メイの体を支えた。
グラフが徐々に立ち上がり、数値が5から45へと変わっている。
「数値が上がったわ、リラ」
イリメラがその数値を赤いPCに打ち込んでいる。
しかし手が乳房を離れると、数値はまた下降を始めた。
「とりあえず上半身のデーターを取ってみるわ」
リラの手は胸から脇腹、腰へと降りていく。そして背中をくまなく検査した。
そして体の部位別に、数値データーがPCに打ち込まれていく。
「上半身は胸が一番変化が見られたわね。次は下半身のデーターを取るわ」
「メイ、下を脱いで横になってくれる」
「えぇ、はい……」
メイは腰を浮かせパジャマのズボンを脱いだ。そのパジャマをイリメラが受け
取り、ベッドの傍らに置いた。
ショーツ1枚になったメイは言われたとおり、ベッドに横になった。
そのメイの下半身に新たにコードが貼られていった。
足首、膝、太腿の内側と外側、そして股関節の内側と外側にそれは貼られた。
「それじゃ始めるわね……」
リラの手が、メイの足首を掴んだ。数値は25。
リラはディスプレイを見ながら手を移動させていく。
その手が太腿の外側に触れたとき、数値が33に跳ね上がった。
リラは慎重に手をショーツへと近づけていく。そして股関節の内側へ触った。
数値が45へと上がり、グラフの曲線が膨張するように上に伸びた。

メイの呼吸の僅かな乱れを、リラは見逃さなかった。

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女が女をじっくりと、生殺しのまま犯していく。その責めに喘ぎ仰け反る体。それは終わり無き苦痛と快楽の序曲。     
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更新日:日・水・土