2ntブログ

あなたの燃える手で

Welcome to my blog

クレオパトラの微笑み

15
「あぁっあぁ~ん」
さっきよりも大きな声。それもハッキリと感じていると判る喘ぎ声だ。
彼女はジッとあたしの顔を見つめている。
彼女の視線に射貫かれたまま、あたしは目をそらすことが出来ない。
いや、それ以上に彼女に訴えたい気持ち、淫らな想いが抑えきれなかったのか
もしれない。
お願い青山さん、もっと。もっと……して……。

……やっぱりココ、とっても敏感なんですね。
  乳首がこんなに硬くなって……、掌にコリコリ当たってますよ。
  知ってます? ショーツのシミが、さっきより大きくなっているコト。
  もっとして欲しいですか? だめですよ。そんな顔しても。
  真中様はもうあたしのなすがまま、されるがままなんですから……。

彼女の声無き声が、あたしの脳裏にこだまする。
掌が浮き上がると、彼女はまた爪を立てて乳房をサワサワと撫で回した。
その動きはまるで、両乳房を舞う5匹の蝶のようだった。

あぁ、そっそんな、アナタはまだ焦らす気なの? 青山さん。
出したい声を押し殺し、悶えることも出来ない。本当は感じること自体……。
だってここはエステサロン。そんな場所じゃない。
判ってる、そんなこと判ってるけど。だから余計……。
もうあたしは我慢の限界。早くどうにかして、お願いだから。
理性の仮面を被っている気になっているのはあたしだけ。
アナタはもうとっくに、仮面の下の素顔を知っている。
そうでしょ、青山さん。

5匹の蝶は、時々ピンク色の丸い花の回りに集まっては飛び去っていく。
「あぁ~、あぁん、はぁ、はぁ」
あたしは吐息とも共に漏れる喘ぎ声を、精一杯押し殺す。
彼女の両手が親指と人差し指の間を大きく広げ、横から乳房を掴んだ。
柔らかな丘のふもとを掴んだその手は、ゆっくりと上へと滑り上がってくる。
やがて親指と人差し指の間にピンク色の乳輪が挟まれた。
そこで彼女の手が貼り付いたように、ピタリと止まった。
赤いフレームに縁取られた目が、あたしを見つめている。

……どうしますか? 真中様。

して、触って。お願い。あなたの好きにしていいの。

……いいんですか? 本当に。

いいの。本当に。あたしは誰にも言わないから。秘密にするから。
だから、だから触って。そのまま続けて。お願い。

……いんですね。真中様? 大きな声を出したら聞こえちゃいますよ。

彼女の目が一回り大きく見開かれ、口元に妖しい微笑みが生まれた。
あたしの中で、妄想の会話と現実が混同したのかもしれない。
でも彼女の目は、そう言っているとしか思えない。
あたしは彼女と目を合わせたまま1度だけ、首を縦に振った。

Comments 0

Leave a reply

About this site
女が女をじっくりと、生殺しのまま犯していく。その責めに喘ぎ仰け反る体。それは終わり無き苦痛と快楽の序曲。     
About me
誠に恐縮ですが、不適切と思われるコメント・トラックバック、または商業サイトは、削除させていただくことがあります。

更新日:日・水・土