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あなたの燃える手で

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死神イングリット

27
「森山蘭。時間です、起きなさい」
イングリットが闇の中から溶け出すように現れた。
いつものように全裸で寝ていた蘭は、イングリットの声で目を覚ました。
部屋は薄暗く、逆光に立つイングリットの修道女のような服の輪郭がわずかに光っている。
「……イングリット」
「今日が最後の部屋ね、蘭」
イングリットはドアの前からゆっくりとベッドの所まで歩いた。
真っ直ぐに蘭に対して迫ってくる。蘭は上体を起こし立ち上がろうとした。
「最後の部屋はココよ」
「えっ?」
「最後の7部屋目はこの部屋よ」
イングリットが迫るにつれ、その漆黒の大きな瞳にきれいな鼻筋。三日月のような微笑みを浮かべる真っ赤な唇が見えてくる。
「ココ?」
「そう、この部屋。そして7人目はあたし……」
サラサラと流れるような長い黒髪が闇の中に消えている。
「イングリットが……7人目?」
「そう、あたし」
イングリットが修道女のような服を脱ぐと、その下から彼女の裸体が現れた。
豊かな胸にくびれた腰、そこから伸びた美しい脚線。その全てが白く透き通るような肌に包まれている。
「ゆっくり楽しみましょうね、蘭」
ベッドに上半身を起こしている蘭の隣にイングリットは腰掛けた。そして蘭の肩に手を回すと自分の方に向けた。
イングリットの唇が蘭に重なった。
それはやすらぎと癒し、まるで心を蕩かすようなキスだった。全身の力が抜け、蘭はイングリットに身を任せた。
絡まる舌は蘭の舌を性感帯にしたように心地よく、背中に回された両手は母に抱かれたような安心感を与えた。
「蘭、いつまでもココにいていいのよ」
イングリットの唇が蘭の首筋に触れた。そして耳たぶを優しく噛んだ。
蘭の体がピクンと反応する。
「ずっとココに……」
「そうよ」
唇は耳たぶを離れ、首筋を下り再び今度はアゴに向けて舐め上げた。
「だってそんなこと……」
「こうしてあたしが毎日アナタを可愛がってあげる」
イングリットの舌は、蘭の唇にルージュを塗るように舐めた。
「でも、あたし……」
「他では得られない快感を毎日味わうことが出来るわ」
イングリットの舌が蘭の唇を割り開き、ネットリと蘭の舌を絡め取った。

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女が女をじっくりと、生殺しのまま犯していく。その責めに喘ぎ仰け反る体。それは終わり無き苦痛と快楽の序曲。     
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更新日:日・水・土