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あなたの燃える手で

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ブルーチョコレート

2  
守備よく花梨にチョコを渡せた。あとは花梨と楽しむだけ。

放課後、花梨がどんなことになっているか。それを想像するとクスクス笑い
を堪えきれない。だって、きっとムラムラして、ヤリたくてヤリたくてしょ
うがなくなってるはずだから。
残念ながら花梨とはクラスが違うから、その様子を見ることはできない。
でもまぁその辺は、放課後になればわかることだ。
言っとくけど、花梨は女の子が好きってわけじゃない。女の子が好きなのは
あたしの方。でも何となくだけど、女の子が女の子をって、そういうの花梨
もそんなに抵抗はないみたい。
だからこのままあたしと……、なぁんてことになったら嬉しいんだけど。

そして放課後、あたしは花梨と屋上で待ち合わせをした。
春の風も放課後には肌寒い。そんな風に吹かれながら、時折見下ろす校庭
は、満開の桜の中、陸上部がトラックを回っている。それが5周する頃、屋
上のドアが開いて、花梨が姿を見せた。
帰り支度も済んでカバンを持った彼女は、後はもう帰るだけだ。
「ねぇねぇ、チョコ食べた?」
「うん。食べた。ありがとう」
「それで? どう? どんな感じ?」
「どんな感じ? って、普通に美味しかったけど……」
「そっ、そう。それで……」
「それでってなによ。」
「だからこう、体になにか変化っていうか」
「そんなのあるわけないでしょう。チョコ食べただけで」
「まぁ、そうなんだけどさぁ……、おかしいなぁ」
「おかしいって? 何がおかしいの?」
「うぅん、こっちのこと」
「変なレナ」

なんで? どうして……? どうして花梨はなんともないの?
もっとこう、なんて言うか、ムラムラしてあたしにもたれ掛かってくるよ
な、そんな感じを想像してたのに……。
あのチョコの話って、嘘だったのかなぁ? それとも食べた量が少なかった
とか……? そうかも。花梨にあげたの1個だけだもんね。だから効き目が
ないんだ。薬じゃないんだから、飲めば効くってわけじゃないのか。ちゃん
と用法用量を守らなきゃなんだ。あたしとしたことが……。
でも大丈夫、あたしのカバンには、まだ9個のチョコが残ってる。
だからこれを食べれば絶対……。

「ねぇ、チョコまだあるよ。ほらっ、食べる?」
「うん」
あたしはカバンから青い箱を引っ張り出し。花梨に差し出した。
10個全部とは言わないけど、せめて後一つか二つ食べてくれれば……。
花梨はチョコの包みを開けた。
「レナも食べれば……?」
「あたし? あたしはもう食べたから……」
「珍しいじゃん。レナが食べないなんて。いつもならあたしも食べるぅ~っ
て、人の分まで食べちゃう子なのにさぁ~」

そう言ってあたしを見る花梨が、「怪しぃ~」と雄弁に語っていた。


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女が女をじっくりと、生殺しのまま犯していく。その責めに喘ぎ仰け反る体。それは終わり無き苦痛と快楽の序曲。     
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更新日:日・水・土