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あなたの燃える手で

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小料理屋の二階

11 
女将さんの指先が、腫れ物のように敏感になった部分で動き出した。
「うっふふふっ……、ジワジワとじっくり虐めてあげましょうね」
聞き違いだろうか? 今、虐めるという言葉が聞こえたような……。

「えっ? 虐める?」
「そうよぉ~。初めて触られたんでしょう? ここ。だったら快感もひとし
おでしょう」
「うっ、うん。凄く気持ちいい」
「でしょう? そんな敏感んなところを、ネチネチとジワジワと触られた
ら、久留美ちゃんどうなっちゃうかしら」
「えっ、そんなの堪らない、絶対堪えられない」
「でもそうされちゃうの。どうするぅ?」
「そっ、そんなの……、わかんないよぉ~」

あぁ、なんだろうこのドキドキは。
女将さんがいうようなこと、されてもいいのか、いや、いいわけがない。
でもあたしの中に、そうして欲しいという思いが確実にある。レイプ願望?
そうなのかな? わからないけど、でもそうして欲しい。そういう目に遭っ
てみたい。そうだ、あたしは、あたしは、虐められたいのだ……。
だからさっきから抵抗もせず、女将さんのされるがままになっているのだ。

「Mねぇ~。久留美ちゃんはM……」
「M? あたしが……?」
「思ったことない? 自分がMだって」
「うん」
「そっかぁ。久留美ちゃんはね、こうやって虐められると喜ぶMちゃんよ」
「そうなの」
「そうよ。じゃぁ想像してみて、手足を縛られて、抵抗できないようにされ
て、今触ってるここを責められたら……? もちろん身体中を触られて舐め
られて、恥ずかしいところをじっくり見られちゃうのよ」
「えっl? そんなっ、そんなっ……」
「どう? ドキドキしてこない?」
「うん、なんかドキドキする」
「そうでしょう? それがM。そうして虐めたいあたしはS」
「女将さん……、Sなんだぁ」
「そうよ。久留美ちゃんみたいな可愛い子を虐めるのが大好きなSよ」
「それじゃ本当は、さっき言ったみたいなこと、縛ったり、触ったりって、
あたしにしたいの?」
「そうね。一言で言うなら、したいわ」
「そうなんだ……。たとえばどんなふうに?」
「そうねぇ、まず久留美ちゃんの両手を後ろで縛って、脚は閉じられないよ
うに縛って、動けなくなったところで体を隅から隅まで触るの。そうして性
感帯を探して、見つけた性感帯を今度は舐めるの。ねちっこく感じるように
感じるように……。もちろん指も一緒に使って……」
「あぁ、そんなのだめっ、絶対だめ。
「そうねぇ、人一倍敏感久留美ちゃんは、堪らないでしょうね」
「うん。想像しただけでも堪えられない」
「でもMの人はね、そんなことされてみたいって思うの。誰にも言えないけ
ど、心の奥底ではそんな願望を持ち続けてるのよ」
「でもあたしは……」

打ち消したくても打ち消せない、淫らな思いがそこにはあった。


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女が女をじっくりと、生殺しのまま犯していく。その責めに喘ぎ仰け反る体。それは終わり無き苦痛と快楽の序曲。     
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更新日:日・水・土