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あなたの燃える手で

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バラ屋敷の人々

 第三章:女主人シャーロットと給仕の牡丹

「久しぶりですね。奥様とこうして体を重ねるのは……」
「そうねっ。本当はもっとシタイのよ。だってあたし、あなたの責めが大好
きなんだもん、牡丹」
「まぁ奥様。呼んでいただけば、毎晩でも参りますのに」
「でも毎晩あなたに責められたら、体がもたないわ」
「その時はマッサージを……」
「まぁっ。でもマッサージと言えば、あなたと初めてこうなったのは、あの
マッサージがきっかけよねぇ……」

それは牡丹がこの館に来て、3ヶ月ほど経った頃のコトだった。


「奥様ぁ、シャーロット奥様ぁ……」
「ココよ、牡丹」
「あっ、こちらでしたか…。先にお部屋の方を探してしまいました」
牡丹はリビングのソファでガックリと横たわるシャーロットを見つけた。
ネグリジェのまま横たわったその姿は片足を床に着き、綺麗な生足が太腿ま
で露出し、薄い生地の下には、形の良い乳房が見てとれた。
「どうなさいました? だいぶお疲れのご様子ですが……」
「それがね、昨日と今日ちょっと走っただけで、2キロくらい……。それで
もうコレ。嫌んなっちゃう」
シャーロットがソファからゆっくりと体を起こすと、ネグリジェが太腿を滑
り、幕を下ろすように綺麗な脚が足首近くまで隠れた。
「もうホントに、歳には勝てないわねぇ~」
「まぁ、奥様ったらそんなコト仰って、まだ四十代じゃございませんか」
「でも体が重くて、疲れが抜けないわぁ」
シャーロットは長く尾を引く溜息を吐いた。
「宜しければ、マッサージでも……」
「あらっ、イイの?」
「こう見えてもあたしのマッサージ、結構人から褒められるんですから」
牡丹は満面の笑みで、見上げるシャーロットに答えた。
「じゃ、お願いしようかしら」
 "立たせて" と言わんばかりに伸ばされた右手を掴み、牡丹はシャーロット
を引き起こした。
「悪いけど、部屋まで連れてって……」
「はいはい……」
シャーロットは立ち上がると、まるで瀕死の重傷者のように牡丹にもたれ掛
かってきた。牡丹はそんな彼女と肩を組み、ゆっくりと歩き出した。
シャーロットの大きな胸が、やんわりと左側で潰れるのが分かる。
牡丹は彼女の腰に回した左手で、何気に豊かなお尻を触った。シャーロット
は無反応だったが、彼女の吐息が自分の耳に "フワリ" 掛かった。

シャーロットの部屋は一階にあり、そこは10畳以上はある広い部屋だった。
位置的にはクララの部屋の真下に当たり、右の壁には出窓があり、クララか
ら貰ったポトスがガラス瓶に挿して飾られている。
壁や天井は落ち着いた白で、床は褐色のフローリグだ。天井近くまである大
きなガラス戸からは、庭一面に咲くバラが見渡せる。
庭側の反対側の壁は、ウォークインクローゼットになっており、出窓の反対
側、左側の壁には大きな本棚が全て本で埋め尽くされていた。
出窓の下にはダブルベッドが置かれ、枕元のサイドテーブルには、読みかけ
の本と飲み終わったティーカップとソーサーが置かれていた。
牡丹はシャーロットの部屋に入ると、彼女をベッドに座らせた。

その時にはもう、牡丹の瞳に小さな鬼火が燈り始めていた。


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女が女をじっくりと、生殺しのまま犯していく。その責めに喘ぎ仰け反る体。それは終わり無き苦痛と快楽の序曲。     
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更新日:日・水・土