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あなたの燃える手で

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バラ屋敷の人々


シャーロットはクララの部屋に入った。

その広さは六畳。壁や天井は落ち着いた白。床は褐色のフローリングだ。
ドア正面のバルコニーからは日差しが溢れ、右の壁にはポトスの置かれた出
窓が、左側の壁はダンススタジオを思わせる鏡張りの壁だ。
出窓の下にはシングルサイズのベッドがあり、枕側にはサイドテーブル代わ
りの三面鏡と椅子が置かれていた。
バルコニーの対面の壁は、ウォークインクローゼットになっている。

「相変わらず眩しい部屋ね。こんな明るい部屋でお仕置きされるのね」
シャーロットは首をグルリと巡らし、室内を見渡した。
「この部屋ではあたしが主人。奥様は奴隷。逆らうコトは許されません。そ
して言葉使いもそのように。それがこの部屋の掟です」
「はい……、分かっています」
「そう、ならいいわ。それじゃまず裸におなり……」
そう言ってクララは、出窓とバルコニー側のレースのカーテンを閉めた。
それでも通常より大きなガラスから差し込む光は、室内を十分過ぎるほど明
るくしている。

シャーロットが服を脱ぐ間、クララはクローゼットから首輪を持ってきた。
首輪には二つの金具が付いており、そこに革の手枷が繋がっている。
クララは下着姿なった彼女に首輪を嵌めると、両手首も手枷に嵌めた。これ
でシャーロットの両手は、ちょうど耳の下あたりで固定されたコトになる。
クララはシャーロットを鏡の前に連れてくると、彼女の真後ろに立った。そ
して首だけを肩口から覗かせ、鏡の中のシャーロットを見た。
「うっふふ。とってもお似合いよ、お・く・さ・ま……」
「あぁ、いやっ、こんな格好……」
そう言ってシャーロットは、恥ずかしそうに眉間に皺を寄せた。
クララはそんな顔を見ながら、彼女の首筋に鼻を寄せた。
「あぁ、いい匂い……。綺麗な肌、ツルツルで柔らかくて……」
クララの指先が、そっとシャーロットの首筋に触れた。 "ビクン" とシャー
ロットが反応する。
「あぁん、クララ様」
「うふっ、これだけじゃないわよ、次は脚……」

クララが次に持ち出したのは棒付きの足枷だった。両足首にそれを嵌める
と、肩幅以上の棒で足を閉じることができなくなる。
「あぁ、クララ。こんな格好……、一体なにを……」
「何をされるかは、スグに分かるわ」
クララはシャーロットに背を向け、黒髪を揺らしながら部屋の隅へと歩いて
いく。
「それに…… "クララ" じゃなくて、この部屋ではクララ "様" よ。いい?」
「はい、申し訳ございません、クララ様……」
「いいわ、今回は赦してあげる」
そしてクララは左手にゴミ箱、右手にハサミを持って戻ってきた。
「な、なにを……? まさか髪を……」
「だからスグに分かるって言ってるでしょう」
ゴミ箱をシャーロットの足元に置き、鋏をポケットに入れると、また背を向
け、今度は三面鏡の前の椅子を持って戻ってきた。
「うっふふふっ」

クララはその椅子を、吊られたシャーロットの正面に置くとそこに座った。


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女が女をじっくりと、生殺しのまま犯していく。その責めに喘ぎ仰け反る体。それは終わり無き苦痛と快楽の序曲。     
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更新日:日・水・土