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あなたの燃える手で

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マリアの一人旅


マリアは、ヒメユリに連れられ "百合と柘榴の間" へと戻っってきた。

マリアが戻るとすぐに、配膳係の美熟女がローテーブルに豪華なお
膳を並べ始めた。
体は媚薬で悶々としながらも、マリアは平成を装い割り箸を割った。
「いっただきまぁ~す」
「ごゆっくり……。もうすぐ女将さんが見えますからね」
「あっ、はい。ありがとうございます」
それだけ言うと彼女は入り口で一例し、静かに襖を閉めた。


全てのお膳を平げたマリアは、座椅子を倒すとそのまま横になった。
「女将さんがすぐに来るって……、全然来ないなぁ……」
そんなことを思いながら大きく伸びをすると、そのまま眠りに落ちた。

どれくらい眠っただろう、マリアは何やら違和感を感じて目を覚ました。
浴衣のような部屋着を着たまま、背中は何か柔らかい物の上に乗っている。
でもそれは布団ではなく、床より少し高い感じがする。
見覚えのある部屋の天井、大きな梁。そして首を上げて足元に目を移せば、
床の間に掛かるあの淫らな春画の掛け軸が見える。

「目が覚めました? マリアさん」
「あれ? 女将さん……。これ、なんですか……?
声のした方に振り向けば、女将がすぐ横に座っていた。
「うっふふ。そんな不安そうな顔をしなくても、テーブルの上に乗っている
だけですよ。背中に座布団を敷いてありますから、痛くはないはずです」
「確かに。でもなんでテーブル……?」
「それは今に分かります……。それはそうとマリアさん。お腹空いていらし
たんですねぇ、あのお膳を全部お食べになって……」
「えっ? えぇ……」
「実はあのお膳、当庵自慢の媚薬御膳でして……」
「媚薬御膳?」
「はい、どのおかずにも無味無臭の媚薬がたっぷりと、うっふふふ」
「だってあたし、媚薬風呂にも入って……」
「はい、媚薬風呂では皮膚からの吸収。アソコの中はヒメユリに塗り込ま
れ、今また媚薬御膳をお召し上がりになって、体の中からも。これでもう確
実に全身が性感帯になりますよ」
「そういえば……、なんだか体が疼くように熱い……」
「そうでしょう。疼くように熱いのは、媚薬が効き始めた証拠ですよ」
「えぇっ、嘘っ、やだっ……」
「一度聞き始めたら、もうどしようもないです」
「でも、あぁ、やだ、どうしよう」
「どうしようって……。、媚薬の効き目がなくなるまで、そのままでいるし
かありませんよ。何時間も掛かりますけどね……」
「そんな……」
「いいじゃありませんか。とっても気持ちいいんですから」
「でも、でもぉ~」
「さぁ、それじゃそろそろ……、あっ、そうそう。マリア "さん" より "ちゃ
ん" の方が……。 いいですか?  "ちゃん" でも……」
「あっ、はっ、はい。どうぞ……」
「それじゃ改めて。可愛がって上げましょうね。……マリアちゃん」

女将が膝立ちになった時、部屋の襖が "スッ" と滑るように開いた。

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女が女をじっくりと、生殺しのまま犯していく。その責めに喘ぎ仰け反る体。それは終わり無き苦痛と快楽の序曲。     
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更新日:日・水・土