あなたの燃える手で

８
わたくしは丸山様のおま◯こに指を入れると、データー通りの力加減と角
度で、Gスポットに指先をじんわりと押し込んでいきました。
「ひぃぃ、ひぃあぁぁ～、感じる、だめっ、だめよっ、だめぇ～」

丸山様が反射的に脚を閉じようとしても、パイプがそれを許しません。そ
の体勢には何の変化もなく、リングをカチャカャと鳴らすだけです。完全
に拘束された今、丸山様の全ての抵抗は無に帰すのです。

「無駄ですよ丸山様。もう動けません」
今は指先の動きを止めています。
「あぁ、ホントに、ホントに動けないわ」
「はい、動けません。このパイプと手足の枷は、それを目的に作られてい
るのですから」
「あぁ、なんだか怖くてもどかしくて、ドキドキするわぁ」
「そしてなによりも……、気持ちいい。ほらっ」
あたくしは指先を少し動かしました。
「あぁぁ～そうソコっ、ソコよぉ、ソコソコぉ～」
「おま◯こ中の一番弱くて一番敏感なスポット。堪らないですよねぇ～」
「あぁぁ～ん、あぁぁ～いいぃぃ～」
「指先をこれくらい曲げて……、押し付ける……。ほぉ～らっ」
「ひぃぃ～感じるっ、感じるっ、あぁソコいいぃ～、あぁぃぃ～」
「弱く優しく、くすぐるように……」
「あぁぁ～、そう、そうよぉ～、それ感じるのぉ」
「時に強く責め立てるように……」
「あぁぁ～、それは、それはすぐ逝っちゃうぅ～」
「ご心配はいりませんよ、丸山様。簡単に逝かせたりしませんから」

もうここまでくれば、生かすも殺すも、いえ、逝かすも逝かさぬも、もう
あたくしの自由自在です。おもちゃとは違う意志を持った指。女にしかわ
からない微妙な、痒い所に手の届く、女の体を知り尽くした女の指です。
そんな指が "どうしたら感じるか "というデーター通りに動くのです。
意思だけではどうにもならない肉体の反応、誘惑、快感への渇望。それら
はあっという間に、丸山様を絶頂へと追い立てていきました。

「ねぇ逝くっ、そんなにされたら逝っちゃうぅ。あぁ逝くっ、逝くぅ～」
「まだです。まだ逝かせません」
「だって、だってもぅ……。あぁ逝くっ、逝っちゃうぅ～
「まだまだ、じっくりですよ。丸山様にはまだまだ楽しんで頂かないと」
「そんなっ、もう逝かせて……。あぁだめっ、逝くっ、逝く逝くっ」
「だ・め・で・す。まだまだこのまま焦らされて、悶々として頂きます」
「あぁ、そんなっ、そんなの残酷よぉ～」
「うふふっ、でも丸山様はお好きなハズです。こういう残酷」
「好きよ。好きだけど。あぁぁ～逝きそう、もう逝きそうなの。ねぇ、全
部あなたに任せるから、好きにしていいから、だからお逝かせて、ねっ」
「はい。そのお言葉、確かに頂きました……。やめてと言われてもやめま
せん。もっとと言われても続けません。わたくしの気のすむまで、丸山様
を生殺しにさせて頂きます」
「そんなっ、生殺しって……」
「はい、それがあたしの "好きにする" ということですので……」
「ねぇ……、えっと」
「百合川梨々香です」
「百合川さん。お願い、あたしもう我慢できないの」
「逝きたくて堪らないんですね」
「そうよ。だから取り敢えず、一度でいいから逝かせて……、ねっ」
丸山様は、切羽詰まった顔であたくしにそう言いました。

たっぷり焦らしてあげる。お前が苦しむように苦しむように……。