あなたの燃える手で

９
女将はうつ伏せの奈津の両脚の間で、少し前に動いた。それは奈津の股間に近
づいたことになり、開いた脚を益々閉じられなくなったということでもある。
そんな女将の両手は、奈津のお尻をやわやわと揉みしだいている。
「柔らかいお尻。白くてとっても綺麗。それに脚も細くて……」
「そ、そんな……、あたしなんて」
何が起こるのだろう。何をされるのだろう。そして自分はどうなってしまうの
だろう。期待と不安が奈津の胸に渦巻く。
「だってとってもお綺麗ですよ。ほらっ、こんなにスベズベ」
女将の両手は奈津の太ももの裏を撫で回す。
「そ、そうですか……」
「そうですよぉ」
女将の両手は膝裏までを触ると、今度は太ももの内側へと入り込み、そのまま
股間へと移動してくる。
「ここも凝るんですよ。よくほぐさないと。お疲れでしょう」
「でも、見られてると思うと……」
「うふふっ、大丈夫。綺麗ですよ。花村様のココ」
「えっ？」
「花村様、敏感なんじゃありません？　さっきから体を触られる度に、反応が
飛び抜けて良いようですけど」
確かに奈津自身その自覚はある。しかも今は、その期待が大きく膨らんでいる
真っ最中なのだ。
「花村様？」
「は、はい……」
「期待してます？」
「えっ？」
「だ・か・ら・期待してます？　あたしは花村様さえ良ければ、ご期待に添え
るよう精一杯サービスさせていただきますが」
「サービス……、ですか……」
「えぇ、そう、サービスです。わかりますよね、この意味。誰も来ない、誰に
も見られないこの離れでのサービスです。もちろん料金なんて掛かりません」
「えっ、えぇ……。でもそのサービスって……」
「もちろん、花村様が期待しているようなサービスですよ」
「えっ？」
「たとえば、この指をもっと際どいところまで……」
すると10本の指が、奈津の太ももの内側をユルユルと這い上ってきた。それ
はもうマッサージの触り方ではない。触るか触らないかの、繊細な指先でのフ
ェザータッチだ。
指は足の付け根からお尻へと登った。そしてお尻の双丘で大きく輪を描く。
「あぁ、女将……、さん」
「うふふっ、いかがです？　このサービス、もっと続けますか？」
「は、はい……」
「本当によろしいんですね？」
「はい」
「ありがとうございます。こんなに可愛い花村様を好きにできるなんて」
「えっ……？　好きに？」
「あたしもとっても嬉しいです」
「あ、あのう……」
「そうと決まれば早速続きを……」
女将の両手は再び奈津の双丘に舞い降りた。そしてそこで輪を描くと、今度は
その中心へと向かって、ある一点へと集まりだした。
「うふふっ、可愛い」
「えっ？」
「花村様のお尻の、あ・な」
「えっ、そんな、女将さん」
「あらっ、ここもさっきからずぅ～っと丸見えですよ」