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あなたの燃える手で

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水蜜楼別館離れ


「えっ……?」
耳を疑うようなその言葉に、奈津はもう一度聞き返した。
「さっきの声、もう一度聞かせて」
やっぱり間違いない。女将は確かにそう言った。

「確かうなじ? 首だったかしら?」
女将の手が、またうなじから首へと触っていく。
「あぁん」
「うふふぅ、やっぱり首」
「お、女将さん……」
「いいから、そのまま……」
女将は体を奈津に向けると、両手で奈津の首に触った。
「あぁ、そんなっ……」
「うふふっ、感じちゃうの?」
「えっ? いえっ、そんな……」
「あらっ、じゃぁここは?」
女将の両手は首から一気に下がり、奈津の乳房を手ぶらのように覆った。
「あっ、女将さん……」
湯の中で、女将の両手が奈津の乳房をフワリと握り込んだ。
「柔らかぁ~い」
奈津はそんな女将の両手を上から掴んだ。
それをきっかけにしたように、女将は指の間に奈津の乳首を挟み込み、そのま
ま奈津の手の下で乳房を揉んだ。
「あっ……」
「どうしました? また可愛い声出して」
女将は両手を奈津の胸に置いたまま、その身を彼女に近づけた。
恥ずかしがるように奈津は顔を伏せた。
「花村様、その可愛いお顔を見せてくださいな」
夏が顔を上げると女将の顔はすぐ近くに、ほんの数センチに迫っていた。
そんな奈津と女将の目が合った。
「うふふっ、可愛い。目も鼻も、この桜のような唇も……」
女将が顔を傾け、その唇がさらに奈津に近づく。
「あっ、女将……、さん……」
「んん? 嫌?」
「いっ、いえ……」
「可愛い……」
女将は顔を傾けたまま、唇をそっと奈津の唇に重ねた。
あぁ、柔らかい。女の人の唇って、こんなに柔らかいんだ。それとも女将さん
が特別なんだろうか。

女将は唇を離すと奈津を見つめた。
その瞬間、奈津は自分が魚になったことを自覚した。
無数の触手に絡め取られ、逃げられなくなった魚。藻搔いても藻搔いても逃げ
ることはできない。イソギンチャクにゆっくりと食べられていく魚だ。
奈津の全身から力が抜け、その身は女将にもたれ掛かっていく。
そんな奈津を、女将は受け止めるように抱きとめた。
女将の両手はまさに触手のように、奈津の両肩から背中にまで回っていた。
「花村様、あたくしも汗を流せましたし続きは中で……、いかがですか?」
「えっ、えぇっ」
奈津は戸惑いの中で返事をした。

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女が女をじっくりと、生殺しのまま犯していく。その責めに喘ぎ仰け反る体。それは終わり無き苦痛と快楽の序曲。     
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更新日:日・水・土