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あなたの燃える手で

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しろっぷ


それはアリス達三人が、ザラザラ坂を登っている頃のことだった。
雛百合学園女子高等部生徒会長『白鳥くるみ』のポケットの中で、スマホが着
信を告げた。くるみはスマホを取り出すとディスプレイを見た。
「校長先生……」
相手は、この学園の校長『野々村志摩』だった。
「はい、もしもし」
「あっ、くるみちゃん。テストどうだった? 出来た? くるみちゃんのこと
だから、心配ないとは思ってるけど……」
「はい、大丈夫です。自分の実力は出せたと思っています」
「まぁ、優等生は言うことが違うわね……。ねぇ、まだ校内にいるの?」
「はい、います」
「そう。今時間あるかしら? 」
「えぇ、あぁ、はい。時間は……、ありますけど……」
「ねぇ、よければ校長室にちょっと来ない? ねっ」
「はい……、わかり……、ました」
「いつも通りノックはしなくていいわよ。そのまま入ってらっしゃい」
「はい、これから……、伺います」
くるみはスマホをポケットに戻すと、小さなため息をついた。
「あぁ、またかぁ。嫌なんだよなぁ、マジで……」
くるみは校長室のある1階へと向かいながら、校長の顔を思い浮かべた。
「あぁ、やっぱブスだぁ。百人が百人ブスっていう顔だよねぇあれ。それに歳
だって60過ぎ……。なんであたし? あたしそっち側の人間じゃないのに」

白鳥くるみはノンケだ。それでもくるみが校長室へ向かうのには訳があった。
それは希望大学に入学するため、どうしても生徒会会長というステータスが必
要なのだ。
そしてこの学園において、校長の言葉は絶対であり、校長のすることは正し
い。大げさにいうならば、校長の言葉は神の言葉であり、神の行為なのだ。
すなわち誰が生徒会長に立候補しても、校長の鶴の一声で誰が生徒会長になる
か決まってしまう。もちろん任期の途中で交代など造作もないことだ。
この学園で、校長の力はそれほど絶大なのだ。
だから校長が "いらっしゃい" と言えば、それは "来い" という命令と同じ意味
を持つのだ。

校長室は1階の一番奥、職員室の隣にある。
試験最終日、今日までは部活動も中止のため、通常より早く下校した生徒達に
混じり、一部職員も帰路についている。そのためか、廊下から見る職員室に人
影は少なかった。
くるみは校長室の前に立つと、言われた通りそのままドアを開けた。
「白鳥くるみです……」
「まぁ、早かったわねぇ」

大きな机の向こうで椅子に座った校長を見て、くるみは改めて思った。
中肉というよりはやや太く、その熟れ切った肉は弾力という言葉には程遠い。
あちこちにシミの浮いた顔には好色そうなシワが刻まれ、乾燥の目立つ白髪混
じりの髪は、とりあえず櫛かブラシを通したくなってくる。
やっぱブスだ。どう見てもブスだ。百人が百人ブスっていう顔だ。この顔じゃ
60過ぎまで独身だったのも素直に頷ける。そしてこの人がこの歳まで独身だ
った訳。それは男より女の方が好きだからだ。要するに同性愛者、レズビアン
なのだ、この人は……。

「ちょうど、1階に降りる途中でお電話をいただきましたから……」
くるみは椅子に座る校長の真正面で、気を付けの姿勢をとって答えた。
「そう、そうだったの……」
校長はねっとりと絡みつくような視線でくるみを見た。

Comments 1

ファン  

くるみちゃん良いですね!!

何をされちゃうのか楽しみです!

とても寒いのでご自愛下さい。

2017/01/25 (Wed) 10:15 | EDIT | REPLY |   

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女が女をじっくりと、生殺しのまま犯していく。その責めに喘ぎ仰け反る体。それは終わり無き苦痛と快楽の序曲。     
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更新日:日・水・土