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あなたの燃える手で

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甘く危険な調べ


私が初めてディープキスをしたのも、この屋上だった。
それまでの先生とのキスは、唇が触れるだけのフレンチキスだった。でもその
日は、いつもは離れるはずの唇が離れなくて、私は先生の舌を唇に感じた。
その舌はまるで唇が開くのを待っているかのようで……。だから私は唇を少し
だけ開いた。すると先生の舌がそこから滑り込んできて、私の舌に絡まってき
たのだ。
その瞬間、胸の奥が "ドキッ" とトキめいたのを今でも覚えている。しかしそ
んな思いとは裏腹に、2枚の舌はずっと前からそうしたかったかのように、出
会いを喜んでいるのだった。
その感覚に、私はどこか運命的なものさえ感じた。そしてあの日から、私と先
生が屋上でキスをする時は、いつも舌を入れるようになったのだ。

「ねぇ、先生。一つ聞いていいですか?」
「なぁに?」
「屋上で初めて舌を入れてきた日、。どうしてあの日だったんです?」
「だって、それはあの日が詩織ちゃんの誕生日だったからよ」
「そうなんだぁ~」
「そうよ。私も言わなかったけど、今まで気がつかなかったの?」
「はい……」
「まぁ、この子ったらホントに……」
私達は笑い合って、少し冷めてきたコーヒーを一口飲んだ。
「でもあの日から、先生どんどん大胆になっていっきましたよね」
「そうだったかしら?」
「そうですよ。キスをしながら片手でお尻を撫でたり、制服の上から胸を触っ
てきたり」
「あらっ、詩織ちゃんだって触ってきたわよねぇ。私の胸やお尻、服の上から
だけど……」
「でもあれは先生が触ってくるから……」
「あらっ、そうなの? けっこうまんざらでもなかったみたいだけど?」
「まぁ、それは確かにそうですけど……」
そしてまた笑い合った。

私と先生の秘密は、誰にもバレずに夏を終え秋を迎えた。
毎年秋には吹奏楽部の全国大会がある。私たちはあと一歩で全国大会への切符
を逃した。それでも精一杯の演奏に悔いはない。むしろ清々しい気持ちで会場
を後にしたものだ。
そして大会の翌日から一週間。部活動は休みになる。でも私は放課後、先生と
屋上にいた。相変わらずこの時間、屋上に人はない。
私たちはキスをしながら話をした。
「ねぇ、詩織ちゃん。今度の日曜日、私の部屋に来ない」
「えっ? 先生の?」 
「そうよ。いらっしゃい。待ってるから」
もし行ったら、私達はそうなるに決まってる。学校でさえこうなのだ。2人き
りの密室で、ましてや自分の部屋でなど、ただで済む訳がない。そんなことは
子供でもわかる。でも私はそんな先生の誘いが嬉しかった。
「はい、行きます」
「そう。それじゃ、ケーキでも買っておこうかしら」
「わぁ、楽しみぃ~」
そして先生は最寄りの駅を教えてくれた。駅から電話してくれれば、十分くら
いで迎えに来れるそうだ。
当日は生憎の雨だったけど、先生は本当に10分で来てくれた。
私は傘を畳みながら、素早く車に乗り込んだ。

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女が女をじっくりと、生殺しのまま犯していく。その責めに喘ぎ仰け反る体。それは終わり無き苦痛と快楽の序曲。     
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更新日:日・水・土