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あなたの燃える手で

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夢の森鍼灸院

Episode 1-2
良子は案内されるままに部屋に入った。
そこは不思議な香りに満ちあふれた部屋で、中央には施術用の硬そうなベッド
が1つと、壁には病院の診察室を思わせる白い棚があり、そこには細い銀色の
モノが鈍く硬質な光を放っている。おそらくあれが鍼なのだろう。

「それでは服を脱いで、ココに横になってください……」
春麗の声は、鈴を転がしたような声だ。
「あのう、下着も……」
「どちらでも……。全裸の方が楽だとは思いますけど」
「そうです……、よね……」
良子は春麗が大きな茶色いバスタオルを持っているのを見て、思い切って全裸
になることにした。
「俯せでお願いします」
「あっ、はい……」
硬いベッドに俯せになると、その背中にバスタオルが掛けられた。するとベッ
ドにキャスターの付いたサイドテーブルが運ばれてきた。そこにはステンレス
の浅い容器が載っており、中には白いガーゼの上に数十本の鍼が並んでいた。
それを見て、良子はチョット不安になった。
「大丈夫、痛くはありませんから。それどころか……、うふふっ」
春麗は良子の背中で、意味深な笑みを浮かべた。

「それでは始めます」
「はい、よろしくお願いします」
バスタオルが腰まで捲られ、背中が完全に露わにされた。その為背中を意識し
ていた良子だったが、春麗の指先は意外にも首の後ろに触れた。
「はい、最初の鍼が入りましたよ」
それはなんの感覚もなかった。痛みはもちろんチクリともしない。鍼とはこれ
ほどまでに無痛のモノなのか。良子は安心すると共に感心した。

「気が付いてます良子さん、もう鍼が3本入りましたよ」
「えっ? ホントに……?」
「本当です。それに良子さんの体、もう麻痺して動かないでしょう」
そう言われて何気に力を入れてみると、手も足も石になったように動かない。
それどころか麻痺は、手や足の指先にまで及んでいる。自由になるのは首から
上だけだ。
「あっ、ホント……、ホントに全然動かない」
それはまさに全身麻酔のように、良子の体を麻痺させた。
「首に打った3本の鍼が、脊椎の神経を麻痺させているんですよ。こうするこ
とで全身に力が抜けて、リラックスできるんです」
そしてそのまま30分ほど、通常のマッサージがされた。

春麗の10本の指先が、羽のように良子の背中をサワサワと這い回った。
「あぁっ……」
その感覚に、良子の体がピクリと反応する。
「うふっ、良子さん敏感なんですね。ほらっ、こんな感じはどうですか」
指先は触れるか触れないかの微妙なタッチで背中に波紋を描いていく。
「あっ、そんなっ、春麗さん、あぁっ、んんっ……」
「いいんですよ、声出しても。その為の防音設備なんですから」
「えっ、でも、あたし、そんな……」
「良子さん、あなたも女同士の世界の住人……、そうなんでしょう?」
ズバリ言い当てられ、良子は観念したように言った。
「だから女性専用なのね。ホントは少し期待してたの」
「まぁ……。それじゃ、たっぷり楽しみましょう」
「えぇ、お願いするわ……」

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女が女をじっくりと、生殺しのまま犯していく。その責めに喘ぎ仰け反る体。それは終わり無き苦痛と快楽の序曲。     
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更新日:日・水・土