22柔らかな腕が、あたしの背中に巻き付くように回った。それはフラついたあたしを受け止めてくれた先輩の腕だ。あたし達はお互いに抱き合うような体勢になった。あの涼子先輩の顔が、今あたしの目の前にある。恥ずかしいけど嬉しくて……。何ていうかその……、複雑な感情は上手く説明できないけど……。とにかくあたしのドキドキは最高潮に達し、耳まで真っ赤になっているのが自分でも判った。「うふっ、アリス……」涼子先輩はそう言うと...