ショートショート
ショート ショート １
ーwith love from momー
一話読切り、または一話～二話（前編・後編）の作品を、
『ショートショート』という括りで始めてみようと思います。
理由？
理由は浮かんでは消えていく、アイデアやシュチュエーション。
そんなものが勿体無くて、ちょっと置き場所を作りたくなったのです。
タイトル下の "with love from mom"（ママより愛を込めて）は、今年凍
結した姉妹ブログ『Midnight Mom』寄りの作品という意味です。
とりあえず今回は、二つのストーリーを前編と後編（計四話）に分けてお届
けします。
ー更新日は通常通りですー
ピアノ教室の秘密：前編
☆彡
こんにちは、あたし茉莉花っていいます。16歳です。
あたし、小さい頃からピアノを習っていて、今は『由乃ピアノ教室』ってい
う教室に通っています。そこは家から歩いて10分くらいのところにあって、
庭に作った防音設備の整った、広いレッスン室が自慢なんです。
☆
「こんにちは、由乃先生。今日もよろしくお願いします」
そんな感じで、あたしはいつもレッスン室に入ります。すると先生は厚いカ
ーテンを閉めて、部屋の明かりをつけて、そして最後に換気扇を回します。
どうしってって？
だって今日は、ピアノレッスンでじゃなくて……。えへっ。
「今用意するから、下を全部脱いで待ってなさい」
「はい、先生」
暫くすると、先生が両手でワゴンを押しながら戻ってきました。
ワゴンの上段には、白く濁った水がいっぱいに入った透明なボールと、その
中に寄り掛かるように、大きな注射器のようなガラスの浣腸器が入っている
のです。下段には何やら大きめの箱が置いてあるのでした。
そう、今日はレッスンじゃなくて、お浣腸の日なのです。
「お浣腸したらこの部屋を十周しなさい。十周するまでトイレに行けない
わよいいわね」
「はい……」
「もし出来なかったら、そのままお漏らしね。その時はビニール袋にするの
よ……。透明だから全部見えちゃうけど」
「えっ、そんなの……、恥ずかしいぃ」
「早く四つん這いになりなさい」
あたしが床に四つん這いになると、先生は浣腸器で液をいっぱい吸い上げ
て、あたしのお尻に "ヌプッ" と差し込みました。
「茉莉花ちゃん。覚悟はいい？ ゆっくり入れるけど、全部入れるわよ」
「はっ、はい……。あぁっ、あぁぁ～ん」
ゆっくりと押されるシリンダーに、液もユルユルと流れ込んできます。
「はい。でも、でも、あぁっ、あぁぁ～もう……、苦しいぃですぅ～」
「あらっ、もう苦しいのぉ？ 後チョットだから……。茉莉花ちゃんはいつ
もだらしないわねぇ。堪え性がないっていうか」
「あぁっ、あぁぁ～苦しいぃ。苦しいですぅ先生ぇ～。もうだめぇ～」
「ほぉ～ら入った……。すぐにここを十周よ。ほらっ、早く立つの」
「は、はい……。うっ、うぅぅっ……」
あたしは片手でお腹を押さえながら、教室の中を回り始めました。
一周、二周。周回は増えますが、我慢の限界も近づいてきます。急いで回り
たくても、下っ腹が苦しくて早く歩けないのです。
「ほらっ、早くしないと……。まだ三周しかしてないわよ」
「無理っ、もう無理ですぅ。先生トイレに、トイレに行かせてくださいぃ」
あたしは下腹を抑えて俯いてしまいまました。お腹はもう、嵐のような排泄
感に襲われています。
「あぁもうだめっ、出ちゃう。トイレに、トイレに行かせてくださいぃ」
「だめっ、まだ三周じゃない。せめて半分の五周くらいは頑張ってよ」
「そんなっ、あと二周も……」
「あと二周でしょう。出来るまでトイレはだめよっ。絶対だめっ！」
「そんなっ、でも、でも出ちゃうぅ～、あぁ、もうだめ出るぅ」
「しょうがないわねぇ、それじゃ栓をしてあげるわ。これをしたら嫌でも出
ないから。その代わり十周するのよ」
「えっ？ 十、周……」
「そうよぉ、あたし前じゃない」
そう言って先生は、あたしに黒い矢尻のような栓をグリグリと押し込んでし
まいました。
「あぁ、先生、そんなの、そんなのだめぇぇ～。いやっ、いやぁぁぁ～」
思わず発した大きな悲鳴。でもそんな悲鳴も、防音室に吸い取られてしまう
のでした。
先生はあたしのお尻に栓を詰め込むと、最終確認とばかりに、それの具合を
確かめたのです。
「これでいいわ。歩いてご覧なさい。どう？」
あたしは恐る恐ると言った感じで、１歩を踏み出してみました。
「だっ、大丈夫……、そうです」
「そう、よかったわ。じゃ、あと八周頑張りなさい」
「えっ……、あと七周じゃ？」
「アナル栓をしたんだから、一周サービスよ」
「そんなっ」
そしてあたしはゾンビのように、レッスン室を周回し始めたのです。
