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あなたの燃える手で

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マリアのお留守番


マリアのお留守番


  このブログを始めた当初は、よく『夢の森』という街を舞台にし
  ていました。書き出しはいつも『夢の森』の駅前から商店街へと
  入り、マリアのご主人様である氷見川麗子の屋敷まで歩く……。
  そんなプロローグでした。
  そして今回も、そんなプロローグから始めたいと思います。



PROLOGUE
夢の森駅の西口を出るとバスターミナルがある。このバスターミナルを迂
回するように歩くと、目の前を幹線道路が横切る。その幹線道路を渡り、
そこから続く夢の森商店街を抜けると、そこからは一転して住宅地が広が
っている。
その住宅地の中でも、一際目を引くのが大邸宅の氷見川邸だった。
この大邸宅の女主人『氷見川麗子』は、エステ業界の世界トップシェアを
誇る『ブルームーン』の社長である。
彼女は1人のメイドと暮らしているが、そのメイドこそが、麗子が愛して
やまない『マリア』である。
2人暮らしの麗子とマリアが、"そういう仲" なのは言うまでもない。


1
「いよいよ明日からですね、麗子様」
麗子の寝室で、マリアは全裸になると彼女の左隣に横たわった。首元まで
毛布を掛け、その目はチョット寂しげに天井の一点を見つめている。
「そうね……。ついにウチも、パリに打って出るわ」
麗子は天井の一点を見つめつつも、その心はパリへと想いを馳せている。
「パリで成功すれば、それは世界で成功した……、ということですか?」
「そうよ。だってパリよ、パリ。これ以上の場所が何処にあるの」
「麗子様のパリのお店が上手くいくように、あたしも日本から毎日お祈り
しています。どうぞお気をつけて……」
「ありがとうマリア。でもすぐに会えるわ」
「でも1年は長いですよね……」
「1年……? あぁマリア。あなたまた勘違いしてるのね」
「えっ……?」
マリアの首がクルリと麗子に向いた。
「あのね、パリはパリで任せる人が決まっているの。あたしは店が軌道に
乗るまで見届けたいだけ。どんなに遅くてもクリスマスまでには帰るわ」
「えぇ、だってパリっていうから、1年位は掛かるのかなぁ……って」
「バカねぇ。マリアがいるのに、そんなわけ無いでしょう。それにそんな
に掛かるなら、最初からあなたを連れて行くわ」
「よかったぁ。あたしちょっとドキドキしてたんです」
「どうして?」
「だってあたしがこのお屋敷でメイドとして働かせて頂いて、1年も麗子
様が留守にするなんて、今まで無かったコトですし、考えられなくて」
「マリアがちゃんと話を聞いてないからでしょう。最初にちゃっんと説明
したはずよ。場所も期間も……」
「そうでしたっけ……?」
「そうよ。もうマリアったら……。そういう子はお仕置きね」

麗子は上半身だけムックリと起き上がると、マリアに背を向け、ベッド脇
のサイドテーブルの引き出しから、赤い縄を1本取り出した。
「お仕置き……」
「そう、お仕置き。ほらっ、両手をいつものようにして……」
「こうですか……?」
マリアは寝たまま上に両腕を伸ばすと、その手を組んだ。
「そう、いい子ね」
麗子はそんなマリアの両手首に、縄を巻つけ始めた。縄を巻ながらマリア
の顔を見つめる。するとマリアも麗子を見つめ返してくる。
「あなたは敏感だからこうしないと……」
「敏・感、あたしそんなコト……」
「まぁ、いつもジッといていられないクセに」
マリアの目は、今にも泣き出しそうだ。

柔らかな縄は柔らか故に引き締まり、マリアの両手首をしっかりと締め上
げた。余った縄は、ベッドのヘッドボードに括り付けられた。
マリアとの長い二人暮らしから、寝室にはこの手の準備は当たり前のよう
にしてある。サイドテーブルの引き出しには、まだバイブやローター、手
枷足枷なども入っているのだ。

「明日はパリ行きだから、しっかりとお仕置きするわよ」
麗子は毛布を全て捲ると、ネグリジェのままマリアの上にのし掛かった。
「あっ……」
「なぁに……? 大人しくお仕置きを受けなさい」 
泣き出しそうなマリアの目。麗子はその目が堪らなく愛くるしい。
「可愛いわねぇ、マリア。あなたのその目が悪いのよ」
麗子は両手でマリアの頬を挟んで押さえると、キスをしながら生暖かい舌
をヌルリと差し込んだ。

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女が女をじっくりと、生殺しのまま犯していく。その責めに喘ぎ仰け反る体。それは終わり無き苦痛と快楽の序曲。     
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更新日:日・水・土