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あなたの燃える手で

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すれ違いラプソディ

20
雨のタクシー乗り場。黒いタクシーが数台並ぶ中に、一台だけ黄色いタクシー
が並んでいる。雨にも関わらずタクシー待ちの客は少なく、あたしと由梨はそ
の黄色いタクシーに乗り込んだ。傘を脇に置きながら、あたしは隣駅の駅前を
告げた。隣駅の裏通りに『ハーモニー』というラブホテルがあり、そこがここ
から一番近いホテルなのだ。
「はい。駅前ですね」
その声で、初めて運転手が女性だとわかった。

車が走り出すと、あたしは百合の太ももに手を置いた。
今日の由梨は膝上のスカートで、座ると太もものかなりの部分が露出する。
あたしはそんな百合の白い太ももを撫でた。少しヒンヤリとした肌はスベスベ
で、由梨はあたしを受け入れるように少し脚を開いた。そしてあたしの手を隠
すようにバッグ少し前に動かした。だからあたしは、バッグに隠れた手を、由
梨の太ももの間に滑り込ませた。
百合は窓から外を眺め、あたしは前を見ている。運転手はもちろん前を見てい
るが、やはり分かるのだろうか、バックミラーでチラチラとあたし達の様子を
見ているようだった。
あたしはそんな運転手を気にしながら、手を由梨の股間へと近づけていく。
すると運転手が言った。
「もうすぐ駅前ですけど、裏まで行きましょうか?」
「あっ、はい。お願いします」
やはり、運転手は全てお見通しだったようだ。



雨の金曜日、あたしはマリィさんと相合傘で歩いていました。
あたしは自分の傘を持っているのにそれを腕に掛け、マリィさんの傘に入っ
て、わざわざ相合傘で歩いているです。
わたしたちの前後には、いくつもの傘が花のように咲いています。
そんな中、あたしの青空のような水色の傘下で、マリィさんはあたしと腕を組
み、肩を寄せ合って歩いているのです。
あたしたちの横には片側二車線の道路。その向こうの反対側の通りの2階に
は、フリージアっていうカフェがあります。フリージアはこんな雨の日、お客
さんも少なくて落ち着ける場所で、昔よくまひると行ったものでした。

「あっ、フリージア……」
あたしがポツリと呟くと、マリィさんはすぐにそれを見つけました。
「あぁ、あそこね。行ったことある?」
「えぇ、昔行ったことあります」
「そう。あたしも好きよ、あそこ。行ってみる?」
「ううん、いいです。今日はせっかくのマリィさんのお誘いですから」
それからあたしは、マリィさんお気に入りの隠れ家のようなレストランで食事
をしました。その後はいつものようにライブハウスの楽屋で……。っていう予
定だったのですが、ワインが入ったマリィさんは、今夜はホテルへ行こうと言
い出しのです。
「えっ、ホテルですか?」
「そう。たまにはいいじゃない。隣駅だし。タクシーなら近いもんよ」
「えっ、えぇまぁ……」
あたしたちはレストランを出ると、タクシー乗り場へと歩きました。

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女が女をじっくりと、生殺しのまま犯していく。その責めに喘ぎ仰け反る体。それは終わり無き苦痛と快楽の序曲。     
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更新日:日・水・土