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あなたの燃える手で

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甘く危険な調べ

22 (最終話)
先生と会えば、こうなるコトはわかっていた。
そしてこうされるコトも。でもそれでイイ。あたしはもう先生の虜なのだ。

「あぁ逝くっ、逝く逝く逝くぅぅ~」
「あぁー逝く寸前。まさに今逝くって感じねぇ、でもここでじっくりじっく
り焦らされたら……。ほぉ~らっ、どう?」
「ひぃぃ~、嫌っ、逝かせて、逝かせてください先生」
「あぁー辛い辛い。んん? あらっ、このタイミングでこれくらいの力加減だ
と、逝きそうな儘になるのねぇ」

それは私も知り得ないコトで、逝く寸前である一定の力加減で責られると、逝
く寸前の快感が持続するのです。でもそれは、おそらく先生だけが成しえるコ
トだと思います。逝くには弱く、もれでも十分過ぎる快感。決してそこから進
むことも引くこともない、逝くに逝けない快感なのです。
だからあたしは全てを先生に委ね、逝く寸前で悶え続けるしかないのです。
そして先生はその場所、力加減、指の動かし方を、あっという間に覚えてしま
ったのです。

「あぁぁ~もうだめ、逝かせて、逝かせてください。あぁ~、あぁぁ~」
「まぁまぁ、まだ始まったばっかりじゃないの。今からんなこと言ってどうす
るの。まだまだ続くのよ。このか・い・か・んが……。ほぉ~らっ」
「ひぃ~、ひぃぃ~逝くっ、あぁ~、……逝けない、逝けない、どうしてっ」
「私がそうしているからよぉ。ほぉ~らっ、ずぅ~っとこのままにしてあげ
る。天国に足を一歩入れたのに、そこから先に進めないなんて辛いわねぇ~、
あぁー辛い辛い。ほぉ~らっ、じっくりと続けましょうねぇ」
「あぁぁ~先生、先生もう、あぁ~だめっ、逝くっ、逝く逝く逝くぅぅ~」
「んん? どうしたの? 詩織。ほらっ、逝きなさい。逝っていいのよ。逝け
るものならねぇ~。ふふふっ、ほらっ、ほらほらっ、ほぉ~らっ逝きなさい」
「あぁぁ、あぁ逝けない、逝けません先生、あぁ逝かせてぇぇ~」
「まだよ、まだまだまだまだ。じっくぅ~り楽しませてもうらうわよぉ~」
「嫌ぁ~、あぁ逝くっ、逝く逝く逝くぅぅ~、ひぃぃ~逝くぅぅ~」
「あらあら、やっぱり逝けないわねぇ。可哀想にぃ。ほらほらっ、休んでる暇
ないわよ。次の波がほぉ~らっ、ほぉ~らっまた逝きそうだ」
「ひぃぃ~、ひぃぃ~逝くっ、逝く逝く逝っちゃうぅぅ~」
「うふふっ、堪らないでしょう。どんどん波を送り込んであげましょうねぇ」
「ひぃぃ~、逝くぅ、あぁ逝くっ、逝くっ、逝くっ、あぁだめっ、ひぃぃ~」

私はうつ伏せの体を仰け反らせ、両手はシーツを握りしめていました。それで
もどうしても、どうしても逝けないのです。私の体はもう、完全に先生のもの
になっていたのです。
「さぁ、詩織。そろそろ逝かせてあげるわ。帰って夕飯の支度しなくちゃ」
「えっ? 夕飯の支度……」
時間の感覚など、とっくに無くなっていたとはいえ、私はあれから何時間もず
っと焦らされていたことになるのです。おそらくは3~4時間でしょうか。
そして先生の指先が、あたしのGスポットにトドメを刺しに来ました。

「さぁ。逝きなさい詩織。あなたが待ち望んでいた絶頂よ。思う存分味わいな
さい。ほぉ~らっ、大きな波が来たわねぇ~。この波に全てを委ねて、逝きな
さい。ほらっ、逝くのよ詩織……」
その波にすべてを投げ出すように身を委ねました。そしてそのとき感じたので
す。この波こそが先生だったんだと……。
そして私はそのまま波に飲まれ、白い世界に溶けていったのです。
気がつくと、私の横には先生が優しく添い寝をしていてくれたのです。



エピローグ
改札口から駅ビルを通り表に出ると、気持ちのいい青空が広がっていた。
「確かこの道でいいのよねぇ……」
私はうろ覚えの曖昧な記憶を辿りながら、駅からの道を歩いていた。
約束の時間には十分余裕はある。焦ることはない。
でも私は別の意味で焦って、いやトキメイていた。だって今日は、先生と待ち
合わせをしているのだ。
「確かこの辺だと……。あっ、あの路地かも」
私は見覚えのある路地を覗き込んだ。
するとそこに見つけたのだ。『クラッシック名曲喫茶 ハイカラ楽団』とい
う、そのちょっと変わった看板を。
レンガタイルの地下への階段。どこか薄汚れた、よく言えば風情がある階段
を、私はトキメキながら降りていった。
そしてあの日、先生と出会った時と同じ席に座った。
すると5分と待たず、先生がやって来た。

そして約20分後。私たちはコーヒーの最後の一口を飲み干した。
「さっ、行く? 詩織」
「はい……、先生」
「ねぇ詩織、まだお昼前だけど。どうして私がこの時間にしたかわかる?」
「えっ? わかりません……?」
「それはねぇ、夜まであなたを焦らすためよ」
「先生……」
「この前より倍以上長い時間よ。今日もじっくりと虐めてあげましょうね」

先生は先に立ち上がると、レジへと向かった。
私は先生の後ろを歩きながら、アソコがもう濡れているのを感じていた。


ーENDー


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女が女をじっくりと、生殺しのまま犯していく。その責めに喘ぎ仰け反る体。それは終わり無き苦痛と快楽の序曲。     
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更新日:日・水・土